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内山 ジムワーク再開も進退「五分五分」統一戦の勝敗がカギ

[ 2016年6月15日 05:30 ]

「進退はまだきまってません」と語る内山

 ボクシングの前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志(36=ワタナベ)が14日、ジムワークを再開したことを明かした。同日に浦和市内で開かれたジム後援会の激励会に出席し、4月27日にジェスレル・コラレス(24=パナマ)に2回KO負けして以来初めて取材に対応。現役続行の場合に備えて体力を維持しながらも、去就については「五分五分」として態度を保留した。

 内山は精かんな顔つきに笑みを浮かべていた。公の場に姿を見せたのは王座から陥落した試合当日以来。「体を動かさないと気持ち悪い」と3日後から始めたロードワークに加え、2週間前から軽くジムワークを再開したと明かしたが、今後に関しては「どうするか決めていない。五分五分。本当に試合をしたくなった時に体力が落ちていてはいけないので、落とさないようにやっている」と答えた。

 コラレス戦の映像は見ていないという。「復帰しようと思ったら悪いところを直さないといけないので必ず見る。やるならコラレスと(再戦と)いう気持ちは強い」と言うように、再起にはコラレスの動向が関わってくる。現WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者のコラレスは正規王者フォルトゥナ(ドミニカ共和国)と統一戦を行う必要があり、コラレスが勝てば内山陣営はオプション(興行権)を行使して再戦実現が可能だ。しかし、負けてしまえばオプションもコラレス戦も消滅。内山のモチベーションはもちろん、一から世界王者復帰を目指すには時間がかかるため、このまま引退する可能性もゼロではない。内山も「ボクシング以外にやりたいことはない」としながらも、「中途半端な気持ちなら試合はできないし、ファンにも申し訳ない」と説明した。

 アマ時代は04年アテネ五輪予選で敗れ「ボクシングは200%やらないと思っていたのに、数カ月後にはやりたくなってプロに入った」と振り返った内山。前週には宮古島へ気分転換に出掛けたが、現地でも走っていたという。「いつ試合をやりたいという気持ちになるか。時間が必要ですね」と言葉を選び「王座から久しぶりに落ちてプレッシャーがない。楽な感じはあるけど寂しい気持ちもある」と複雑な心境を明かした。

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