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アリ氏追悼続々 F原田氏「もう出てこない」村田「全てがドラマ」

[ 2016年6月4日 20:13 ]

現役時代のムハマド・アリ氏 (AP)

 ボクシングの元ヘビー級世界王者のムハマド・アリ氏が3日、呼吸器系の病気で米アリゾナ州フェニックスの病院に死去した。74歳だった。家族に近い関係者が明らかにした。

 ボクシング界などから追悼の声が相次いだ。

 ▼元ボクシング世界王者のファイティング原田氏の話 ボクシング界にとって大きな損失。ショックで仕方ない。アリが同じ時代にいて世界を魅了し、盛り上げる姿を見て頑張らなきゃいけないと思った。もう世界中を探しても、ああいうスーパースターは出てこないだろう。

 ▼元ボクシング世界王者の具志堅用高氏の話 (アントニオ猪木氏との異種格闘技戦の際に)生で見たいと朝6時くらいから(ホテルで)待っていた。エレベーターから赤いじゅうたんが敷かれて走っていった。大きくて力士みたいだった。目いっぱいリングを使って、みせるボクシングだった。まねはしたけど、できない。五輪の聖火の時も感動した。もう一度、日本に来てほしかったな。

 ▼村田諒太の話 伝説の人が亡くなって一つの時代が終焉、また新しい時代が始まったのかなと思う。ボクシングの枠を飛び越えたヒーロー。全てがドラマになる人だったのだと思う。

 ▼前世界ボクシング協会(WBA)スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志の話 ボクシングのスタイルも好きだし、差別とかと闘ってきたのもすごいと思っていた。憧れというか雲の上の存在。一度は会ってみたかった。

 ▼日本ボクシングコミッションの浦谷信彰事務局長の話 ボクシング界のみならず、世界に影響を与えた人物だったと思う。非常に残念。

 ▼ボクシングに詳しい作家安部譲二さんの話 僕にとっては、ムハマド・アリというよりも、改名前のカシアス・クレイの登場が衝撃的だった。バンタム級のように華麗なフットワークをヘビー級に持ち込み、まさにF1レースのマシンが公道を走っているかのようだった。ヘビー級全体のレベルを押し上げた。彼はベトナム戦争への徴兵の拒否もした。(当時の米国で)戦争なんてやってはいけないという主張を貫いたのがすごい。大変な男だよ。そういう意味では、ボクシングという枠を超えた存在だった。

 ▼ボクシング専門誌記者として「キンシャサの奇跡」を現地取材した前田衷氏の話 誰もがアリが負けると思っていた。行ってみれば、会場がアリの味方だった。スピードをヘビー級に持ち込んだ革命的な部分があり、言動などを含めたプロモーター的な部分もあった。彼こそカリスマ。

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2016年6月4日のニュース