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“商社マン”木村 初防衛ならず 今後は「ゆっくり休んで考える」

[ 2016年3月5日 05:30 ]

11回、ロペス(右)の左を受ける木村

プロボクシングWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦 王者・木村悠 2―0判定 同級5位ガニガン・ロペス

(3月4日 島津アリーナ京都)
 初防衛を狙ったWBC世界ライトフライ級王者・木村悠(32=帝拳)はロペスに対し、最後まで見せ場をつくれず0―2で判定負けした。

 「防衛戦の雰囲気にのまれた」と過去26勝中KO17度のサウスポーの機敏な動きに序盤から苦戦。終盤には“木村コール”が起きたが、有効打は出なかった。ジャッジ1人がドローをつけたことが発表されると、館内からどよめきが起きたほど誰もが認める完敗に本人も「勝ちはなかったと思いました」と納得の表情だった。

 昨年11月、プロ10年目の世界戦初挑戦でベルト獲得。夕方まで電気系専門商社で働き、夜にジムへ通う商社マンボクサーとして脚光を浴びた。王座奪取後も勤務を続け「仕事はあいさつ回りが増えて前より忙しくなった」。試合前は1カ月間休職し山中らと走り込み沖縄合宿も敢行したが「力不足」と結果は無惨だった。

 WBCの同階級は木村で日本人通算4人目の王者だったが、防衛成功者は井上尚弥だけ。初防衛戦の鬼門を突破できず、今後は「ゆっくり休んで考えるとしか言えない」とコメントした。商社マンとボクサーという二足のわらじを履く32歳は敗北によって迎えた人生の岐路で、どんな決断を下すのだろうか。

 ▼浜田剛史氏 前戦は4回の公開採点後にいい切り替えができたが、今回は難しかった。2~4回は前戦より攻撃的にいったが、ポイントが取れなかった。スタートの計算違いが尾を引いた。

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2016年3月5日のニュース