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三浦 V5ならず王座陥落…バルガスに壮絶9回TKO負け

[ 2015年11月22日 13:35 ]

フランシスコ・バルガスの右を顔面に受ける三浦(AP)

 プロボクシングのWBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦は21日(日本時間22日)、米ネバダ州ラスベガスのマンダレイ・ベイ・ホテル&カジノ・イベンツセンターで行われ、王者・三浦隆司(31=帝拳)は挑戦者の同級1位フランシスコ・バルガス(30=メキシコ)に9回1分31秒TKO負けし、5度目の王座防衛に失敗した。通算成績は三浦が34戦29勝(22KO)3敗2分け、バルガスが24戦23勝(17KO)無敗1分け。

 三浦は13年8月に敵地メキシコでセルヒオ・トンプソンを判定で下し初防衛に成功したが、自身2度目の海外防衛戦で「バンディド(盗賊)」の愛称を持つ挑戦者に王座を奪われた。

 WBC世界ミドル級タイトルマッチとのダブル世界戦でセミファイナルに登場した三浦はやや固い動き。1回1分過ぎ、右フックをまともに顔面に食らって腰を落とし、あわやダウンというピンチに陥った。ダメージが残ったまま中途半端なクリンチで右を打たれるなど苦しい状況が続いたが、2回途中から頭を振って攻撃を避ける動きを見せるなど体力が回復。強烈な左ボディーで相手の足を止め、主導権を奪った。4回には左2発で相手を後退させ、左アッパーのあとに強烈な左ストレート。代名詞の“ボンバーレフト”で尻餅をつかせるダウンを奪った。

 5、6回と狙いすぎて手数が減った三浦に対し右目の下をはらしたバルガスはノーモーションの右などで反撃。三浦は7回にジャブを突いて立て直し、8回終盤には左を打ち込んで相手を追い詰めた。しかし、9回序盤に左アッパーと左フックを受けてぐらつき、さらに右ストレートをもらって背中からダウン。その後はクリンチで何とかしのいだが、足元は定まらず、強烈な右ストレートを受けた時点でトニー・ウィークス・レフェリー(米国)が試合をストップした。

 三浦の敗戦は11年1月にWBA世界スパーフェザー級タイトルマッチで王者・内山高志(ワタナベ、現スーパー王者)に8回終了TKO負けして以来。13年4月の世界王座奪取から4戦連続でメキシコ人相手に勝利を収め「メキシカン・キラー」と呼ばれたが、無敗の挑戦者に連勝を止められた。

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