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しずちゃん涙の引退会見「体ついていかず…」練習で吐き気、過呼吸も

[ 2015年10月19日 18:08 ]

アマチュアボクシングからの引退記者会見で、涙ぐむ南海キャンディーズの「しずちゃん」こと山崎静代

 お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のタレント「しずちゃん」こと、アマチュアボクシング女子ミドル級の山崎静代選手(36)=よしもとクリエイティブエージェンシー=が19日、大阪市内で現役引退会見を行った。「私はアマチュアボクサーとして現役を引退します。本当に山根会長をはじめたくさんの方々に、試合するチャンスを頂き感謝しています。ボクシングがなかったら私の人生なかったなと思います」とコメントした。

 引退を決断した理由については「体がついていかなくなった。14年11月の世界選手権に出て世界との壁を感じた。ちょっと通用しないんだなと。ことし4月くらいからは体調を崩し始めて練習しても吐き気や過呼吸が起きた。それが続いたので、9月に一度競技から離れようと」と語った。会見中には感極まり、涙しながら報道陣の質問に答えていた。

 山崎選手はテレビドラマでボクサー役を演じたことをきっかけに、タレント業と両立しながら11年にデビュー。ボクシング女子が初実施された12年のロンドン五輪出場を逃し、昨年の世界選手権は1回戦で敗退した。出場2人の昨年の全日本選手権で優勝したものの、ことし8月のアジア選手権は体調不良で欠場。9月に体力の限界を理由に日本ボクシング連盟の山根明会長に引退の報告をした。

 二足のわらじを履きながら、真剣にボクシングに取り組んできた山崎にはボクシング界から称賛の声が集まった。山根会長は「真剣に練習に取り組む姿は立派だった。競技の普及や発展にとって最高の貢献者だ」とねぎらった。

 元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏(60)は「来年のオリンピックに出ると思っていた。だから残念。一生懸命練習してたし、行けるかなって思ってた」と現役引退を残念がった。親交のあるWBC世界ミドル級5位・村田諒太(29=帝拳)は「これからもお互い、いい刺激を与えられればいいですね」とエールを送っていた。

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