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和毅 日本人初!V2戦は7・12ラスベガス濃厚

[ 2014年5月14日 05:30 ]

ラスベガスでのV2戦が浮上した亀田和毅

 事実上の国外追放処分となっている亀田3兄弟の三男で、WBO世界バンタム級王者の和毅(22=亀田)の2度目の防衛戦が7月12日に米ラスベガスで行われることが濃厚となった。対戦相手は既に決まっていた同級1位のプンルアン・ソーシンユー(26=タイ)で、会場はMGMグランド・ガーデン・アリーナ。国内で試合ができない苦境の中、聖地の最高峰の舞台で日本人初の世界戦を行うことになりそうだ。

 和毅が逆境の中でビッグチャンスを手に入れた。昨年12月のIBF世界戦で次男・大毅が負けて王座保持となった問題で、日本ボクシングコミッション(JBC)は混乱を招いたことを理由に亀田ジムの会長とマネジャーのライセンスを更新せず、3兄弟は国内で試合ができない状況になっていた。和毅は防衛戦の国外開催の機会を探り、17歳でプロデビューした第2の故郷、メキシコで今月10日に行うことが一度は決まった。だが、これも現地のプロモーターの都合で急きょキャンセルとなっていた。

 そんな中で急浮上したのが7月12日のラスベガス興行だ。和毅はヒスパニック系の多い米国のボクシングファンの間でも知名度があるだけに、メキシコのスーパースター、サウル・アルバレス(メキシコ)がWBA世界スーパーウエルター級王者のエリスランディ・ララ(キューバ)と拳を交えるノンタイトル戦の前座の一つに抜てきされたのだ。

 ラスベガスでの日本人世界王者の防衛戦は11年10月の西岡利晃以来2人目だ。会場のMGMグランド・ガーデン・アリーナは、かつては世界ヘビー級王者タイソン、最近ではパッキャオやメイウェザーら超一流選手が戦っている舞台。同会場で日本人が世界戦を行うのは初めてになる。さらに試合は大手ケーブルテレビ局「HBO」のペイ・パー・ビュー(有料番組)となる見込みだ。

 本場のファンの目は日本以上に厳しいが、ここでいい内容で勝って名前を売れば、ビッグマッチなどさらに大きなチャンスにつながっていく。亀田家にとっては世間のマイナスイメージを覆す、またとない機会にもなる。和毅にとって、そして亀田家にとって重要な一戦だ。

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2014年5月14日のニュース