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井岡 3階級制覇で「闘っている」阪神・西岡にエール

[ 2014年5月7日 05:30 ]

計量を終えポーズをとる井岡一翔(左)とアムナト

ダブル世界戦IBF世界フライ級タイトルマッチ 王者アムナト・ルエンロン―同級8位・井岡一翔 

(5月7日 ボディメーカーコロシアム)
 ダブル世界戦の前日計量が6日、大阪市内で行われ、出場4選手全て一発でクリアした。好仕上がりの井岡一翔は3階級制覇を高らかに宣言。以前から親交があり、故障からの戦線復帰を目指すプロ野球阪神・西岡剛内野手(29)を勇気づける奮闘を誓った。

 いつもと違う感覚に井岡は3階級挑戦をあらためて実感した。前日計量をリミットの50・8キロで一発クリアし、飢えと渇きから解放される待望の瞬間。しかし、ミニマムやライトフライで戦っていた時ほどの渇望感はなかった。「そこまで我慢している気持ちがないというか食い意地が張ってない」

 フライ級に進出しても、むやみな筋肉増量を避け、持ち味のスピードを重視した体づくりを目指した成果だ。減量が楽になり、王者攻略法の習熟に打ち込めた。最高の仕上がり。「3階級制覇を必ずするという気持ちでリングに上がる。フライ級で、さらに強くなった姿を見せたい」と偉業達成を高らかに宣言した。

 吉報を届けたい仲間がいる。知人を通じて知り合った阪神の西岡だ。「一緒に関西を盛り上げよう」と共闘を誓った間柄で、昨年大みそかの試合後には応援に駆けつけた西岡と、3本指を立てる阪神の歓喜のパフォーマンス「グラティ」を決めて会場に一体感をもたらした。現在、肋骨骨折からの復帰を目指している同志から今回も激励の言葉をもらった。激しく戦う姿で熱いメッセージを返信するつもりだ。

 「西岡選手も闘っていると思う。僕もリングでしっかり戦って、それがエールになればいい」

 援護射撃もあった。調印式後のルールミーティングで父・一法会長は王者アムナトのクリンチに注文をつけた。「悪質な場合は減点する」という言質をレフェリーから引き出し、老かいな王者の防御策に監視の目を向けさせることに成功した。

 調印式で壇上に飾られたIBFの赤いベルトを見た。「格好いい。もうすぐ巻けるかと思うと、楽しみ」。プロ15戦目。国内最速の3階級制覇へ自信を見せた。

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