×

内山 13年大トリ防衛だ 歴代4位タイ8連続防衛へ万全

[ 2013年12月31日 05:30 ]

前日計量をパスした内山(右)と金子

プロボクシング WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦 王者・内山高志―同級4位・金子大樹

(12月31日 東京・大田区総合体育館)
 ボクシング世界戦3試合の前日計量が30日に行われ、東京ではWBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志が58・8キロ、挑戦者の金子大樹がリミットの58・9キロで一発クリアした。8度目の防衛戦の内山は完勝で2013年を締めくくることを約束した。また、WBC同級王者の三浦隆司と挑戦者のハルドンはいずれもリミット58・9キロでクリア。大阪ではWBA世界ライトフライ級王者の井岡一翔と挑戦者アルバラードがともに1回でパスした。

 3年連続で大みそかに防衛戦を行う内山には過度の緊張も、気負いもなかった。計量ではリミットに100グラムの余裕を持って一発クリア。上半身の厚み、筋肉の付き方では隣に並んだ金子を凌駕(りょうが)した。「(減量で)喉が渇いたこともなかった。体調的には今までで一番いい」と8度目の防衛戦にして自分史上最高の状態に仕上がった。

 大みそかでは常に強豪を倒してきた。2年前に11回TKOで勝ったソリス(ベネズエラ)、昨年8回TKOで勝ったバスケス(コスタリカ)はいずれも暫定王者。金子も6戦連続KO勝利中の前日本王者。大みそか男は「早く試合がしたい」と心を躍らせている。

 過去に何度も予想を的中させてきた渡辺均会長の恒例のKOラウンド予告は「8回前後」だった。検診で1分間の脈拍は内山66回に対し、金子は40回。同会長は「金子はスタミナはあると思う」と警戒したが、体を観察して「大変失礼だけど、細いなと思った。耐久力はないのかな」。内山の強打を浴びれば最後までは持たないとみている。

 8連続防衛となれば日本ジム所属の世界王者では13回の具志堅用高、10回の長谷川穂積、9回の勇利アルバチャコフに続く歴代4位タイ。WBC王者の三浦も勝てば、来夏にも統一戦を行うことで両陣営は合意しており夢の舞台が待っている。

 今回メーンの内山の試合は大阪の井岡戦よりも遅い開始予定だ。2013年の日本のボクシング界は世界王者が一時過去最多の10人となり、ロンドン五輪金メダリストの村田諒太(三迫)もプロデビューするなど例年以上の盛り上がりを見せた。「日本人の今年最後のボクシングなので、いい試合をしたい。強さを見せて勝たないと意味がない」。大トリを務められるのは現役日本人世界王者最年長34歳のこの男しかいない。

続きを表示

2013年12月31日のニュース