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亀田家に厳罰も 負けて王座保持問題でJBCが聴聞へ

[ 2013年12月10日 05:30 ]

判定でソリス(右端)に敗れた亀田大毅

 3日のIBF・WBA世界スーパーフライ級王座統一戦で試合後にIBF王座に関する見解が覆り、IBF王者の亀田大毅(亀田)が負けて王座保持となった問題で、日本ボクシングコミッション(JBC)は9日、倫理委員会を開き、興行主の亀田プロモーションに対し、厳罰を処す可能性を示唆した。近日中に亀田側から聴聞する予定だ。

 JBCは試合に関わったJBC関係者やIBF関係者から事情聴取し、中間報告をまとめた。不備がないと判断したJBCの浦谷信彰本部事務局長代行は「トラブルが特定のジムに突出して起こることを大変憂慮する。場合によっては前例にない処分を科すことも考えている」とかつてない厳罰を亀田サイドに下す可能性にまで言及した。

 大騒動の発端は試合後に行われたIBF立会人タッカー氏の会見。前日のルールミーティング後に発表した「(挑戦者のソリスが体重超過で失格となりったことで)王者が負けた場合は空位になる」との見解を覆し、IBF規約の「勝敗にかかわらず王者が王座を保持する」を適用するとした。大毅は負けて王座という不可解な裁定となった。

 試合翌日、亀田ジムの嶋聡マネジャーは「ルールミーティングで通訳を通じて口頭の説明があり、ルール(を書いた)の紙も渡された」とし、IBFルールを知らないJBCが混乱を招いたとして「抗議も検討している」と話した。それに対し、浦谷事務局長代行は「JBCに落ち度はない。JBCとしてはルールミーティングで決めたことが尊重されると認識している」と主張。IBFルールは把握していた上で、ルールミーティングで「IBF王者が負ければ空位になる」ことを両団体とともに確認したとの見解を示した。嶋マネジャーの発言には「虚偽の事実を並べ、事実をわい曲しようとしている人物がいる」と反論。近日中に嶋マネジャーから聴聞する予定だ。

 亀田家に対しては07年大毅の内藤大助戦で、度重なる反則行為により大毅が1年間ライセンス停止、トレーナーの史郎氏がセコンドライセンス停止、10年に興毅が判定負けしたポンサクレック戦では父・史郎氏がJBC関係者に暴言を吐いて、ジムが無期限活動停止(その後解除)などの処分が繰り返されてきた。再びの無期限活動停止やそれ以上の処分となれば、3兄弟王者の活動に支障が出る可能性もある。

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2013年12月10日のニュース