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大毅 会見欠席…負けて防衛問題 亀田陣営、JBCで食い違い

[ 2013年12月5日 05:30 ]

判定でソリス(右端)に敗れ、ぼう然と立ち尽くす亀田大毅

 ボクシングの3大世界戦から一夜明けた4日、判定負けしながらも不可解な裁定でIBF世界スーパーフライ級王座を防衛した亀田大毅(24=亀田)が、大阪市内で予定されていた会見を欠席した。対戦相手のリボリオ・ソリス(31=ベネズエラ)が体重超過で失格したことによる王座の措置について、試合前日のルールミーティングでIBFと確認したことが興行主でもある亀田陣営と主管の日本ボクシングコミッション(JBC)で食い違い、一夜明けてもドタバタが続いた。

 大毅は試合後の会見に続いて、翌日の会見にも姿を見せなかった。亀田ジムの嶋聡マネジャーは「試合と減量によるダメージのため。会見はあらためて行います」と説明。負けても防衛という裁定があってから無言を貫いている。

 新たな不可解な事実も明らかになった。IBFの立会人、リンゼイ・タッカー氏はルールミーティング後、報道陣に「大毅が負けた場合、IBF王座は空位」と断言していた。だが、亀田陣営は「(挑戦者の体重超過による失格で)勝敗にかかわらず王者がIBF王座を防衛する」という規約を、試合前日に把握していたという。嶋マネジャーは「(試合)前日のルールミーティングで口頭の説明があり、ルール(を書いた)の紙も渡された。このことは本人(大毅)も試合前までに知っていた」と証言。ルールを把握していなかったJBCに対しては「抗議を検討する」とも話した。

 一方のJBCの秋山弘志理事長は「王者が負ければ空位になるとルールミーティングで説明を受けた、と聞いている。JBCがルールを知っていて、言わなかったということはない」と亀田陣営の証言を否定。両者の認識は食い違い、真相は闇の中だ。JBCは「どうして試合後に見解が変わったのか、IBFの本部に問いただしている」と調査を始めた。

 試合当日計量では、大毅は制限内の56キロ。それに対して制限のないソリスは59・5キロと大幅にオーバーして現れた。このため、亀田陣営は試合をせずに防衛する選択肢を考慮したという。それでも「お客さんもいるし、テレビもある。本人も“やる”と」と行われた“ハンデ戦”。その結果、王者が会見に姿を見せられないほど心身にダメージを負ってしまっていたら、あまりに悲しい防衛と言わざるを得ない。

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2013年12月5日のニュース