村田、圧巻のＴＫＯ　観客から「強すぎる」と感嘆の声

１Ｒ、柴田をコーナーに追い込んで次々と右フックを浴びせる村田（右）
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プロボクシング　７３・０キロ契約６回戦 村田諒太　２回ＴＫＯ　柴田明雄

（8月25日 東京・有明コロシアム）
　ロンドン五輪のボクシング男子ミドル級で金メダルを獲得した村田諒太選手（２７）＝三迫＝が２５日、東京・有明コロシアムで行われたプロデビュー戦で圧巻の２回ＴＫＯ勝利を収めた。堂々とした闘いぶりに、観客からは「強すぎる」と感嘆の声が上がった。

　村田選手は「ＢＩＧ　ＤＲＥＡＭ（大きな夢）」という金色の文字の入った白いトランクスで闘った。時折笑みを浮かべながら相手を圧倒し、試合が終わるとさわやかな表情で大歓声に応えた。

　この日は恩師で南京都高（現京都広学館高）時代のボクシング部監督、故武元前川さんの誕生日だった。夫の写真を忍ばせて観戦した武元さんの妻敬子さん（５０）は試合前から何度もハンカチで涙をぬぐった。勝利を見届けると「（夫へ）いいプレゼントになった」と言葉を詰まらせた。

　高校の先輩に当たり、世界バンタム級王座を４度防衛中の山中慎介選手（帝拳）は「大物ですね。早く次の試合がみたい」と興奮した様子で話した。元世界スーパーライト級王者で帝拳プロモーションの浜田剛史代表は「予想以上の成長を見せてくれた。大きな可能性を秘めた選手」と評価した。