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内藤、涙のG1初制覇!大ケガ乗り越え「新日本の主役」に

[ 2013年8月12日 06:00 ]

「G1クライマックス」のトロフィーを持つ内藤哲也

 新日本プロレスの真夏の祭典「G1 CLIMAX」最終日は11日、東京・両国国技館で行われ、右膝前十字靭帯断裂から6月に復帰した内藤哲也(31)が優勝決定戦で棚橋弘至(36)を26分44秒、スターダストプレスからのエビ固めで下し、初優勝を果たした。

 8カ月間の長期離脱を乗り越え、「新日本プロレスの主役は俺だ」の決めぜりふを現実にした内藤。国技館を埋めた1万1500人の内藤コールを浴び、「ケガばっかして、下手な試合ばっかして、それでもこんな選手を大声援で応援してくれてありがとうございます」と涙であいさつした。そして、あこがれの武藤敬司(50)の「プロレスのためなら膝をくれてやる」という言葉を引き合いに出し、「俺はプロレスのためじゃない、プロレスを応援してくれる皆さんのために、膝の1本や2本くれてやろうと思ってリングに立ちました」と力強く話し、大喝采を浴びた。

 両国2連戦までに4敗を喫し、崖っ縁に追い込まれていた内藤。前日はBブロックでトップを走っていた中邑真輔(33)を破り、この日は昨年準Vのカール・アンダーソン(33)の雪崩式ガンスタン、バーナードライバーを耐え切って、新技プルマブランカ(変型ネックロック)でギブアップ勝ちを収めた。Bブロックでは内藤のほかアンダーソン、中邑ら6人が勝ち点10で並んだが、他の5人全員から白星を挙げている内藤が優勝決定戦に駒を進めた。

 優勝決定戦では古傷の右膝に集中攻撃を受けながらも、ハイフライフローを自爆させて流れを変えると、ミサイルキック、原爆固め、グロリアで追い込んだが、必殺のスターダストプレスは自爆。右膝にさらにダメージを負う結果となり、さらにドラゴンスクリュー、テキサス四つ葉固めで苦しめられた。しかし内藤の心は折れなかった。プルマブランカで追い込むと、棚橋のスタイルズクラッシュ、ハイフライフローを耐え、2発目は膝で迎撃。掟破りのスリングブレイドから飛龍原爆固め、グロリアと畳み掛け、最後はスターダストプレスで棚橋の息の根を止めた。

 今後はIWGPの前に、田中将斗(40)が持つNEVER無差別級王座に狙いを定める。昨秋の初代王者決定トーナメントにエントリーしながら直前で離脱し、今年7月には田中に敗れて4度目の防衛を許した因縁のベルトだ。「田中を倒して、IWGPのベルトにいきたいと思います」と王者への道を描いた内藤。優勝決定戦で棚橋を破ったが、まだ棚橋を超えてはいないと言い、「あのエースを超えた時、新しい新日本プロレスが見えてくる」と真の主役獲りを誓った。

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2013年8月12日のニュース