赤穂　憧れの名勝負「畑山ＶＳ坂本」再現だ

計量をパスした赤穂

ＷＢＡ世界スーパーフライ級王座統一戦 王者　佐藤洋太ＶＳ同級５位　赤穂亮

（12月31日 東京・大田区総合体育館）
　ＷＢＣ世界スーパーフライ級王者の佐藤に挑戦する赤穂は伝説の「畑山―坂本戦」の再現を目指す。

　日本人同士の頂上決戦を前に、自分の原点を思い起こした。「自分は畑山さんの坂本戦に憧れてきた」。故郷・栃木でケンカに明け暮れていた少年時代に見た壮絶な戦いは今でも脳裏に焼き付いている。００年、ＷＢＡ世界ライト級王者の畑山は挑戦者の坂本博之との壮絶な打ち合いを演じ、１０回ＴＫＯ勝ちした。名勝負として語り継がれるこの一戦をテレビで見て、ボクシングにのめり込んだ。

　高２で中退して故郷を離れ、横浜光ジムに入ったのも、かつて畑山が在籍していたから。大先輩の背中を追って、たどりついた大舞台だ。「同じような試合をして、不良の中高生に、ああなりたいと思わせる試合をしたい。相手が打ち合ってくれる条件つきですがね」と不敵に笑った。「ワクワクしてます。俺はブッ倒せる最強パンチを持っている。明日は人生を変えます」。打ち合いの末に勝つのは王者ではなく、もちろん赤穂自身だと信じている。