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西岡 200万ドルマッチ!10・13ドネアと米で対戦

[ 2012年8月16日 06:00 ]

念願のドネア戦が決まりチャンピオンベルトを前に抱負を語る西岡利晃

 帝拳ジムは15日、都内のホテルで会見を開き、WBC世界スーパーバンタム級名誉王者・西岡利晃(36)が10月13日に米カリフォルニア州カーソンで、IBF、WBO世界同級王者ノニト・ドネア(29=フィリピン)と対戦することを発表した。この一戦は、WBCのダイヤモンドベルトと、ドネアの持つ2本のベルトを懸けた3団体王座統一戦となる。

 日本ボクシング史に新たな1ページをしるす超ビッグマッチが、ついに実現する。西岡は「スーパーバンタム級の頂上決戦。一番強く、一番燃えられる相手。ドネアとやるために1年間待った。実現して本当にうれしくてワクワクしている」と興奮気味に話した。

 西岡にとっては念願のマッチメークだ。昨年10月に米ラスベガスで正規王者として7度目の防衛に成功した直後、帝拳ジムの本田明彦会長にドネア戦を要望。今年7月には米国でドネアの試合を視察し試合後リングに上がり対戦を直訴。ブログでドネアに直接対戦を呼びかけたこともあった。

 ドネアは、同じフィリピンの6階級制覇王者マニー・パッキャオになぞらえ「パッキャオ2世」と呼ばれる4階級制覇王者。左のフック、アッパーが武器で、昨年2月には、WBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(真正)にKO勝ちしたフェルナンド・モンティエル(メキシコ)と対戦。2回に左フック一撃でKOした正真正銘の強豪だ。

 日本未公認のIBF、WBOのタイトルを懸けた世界戦について、日本ボクシングコミッションは昨年3月、世界王者同士による統一戦に限り認めることを決定。今回が初のケースとなる。

 西岡が持っている名誉王座は終身の肩書で、タイトルとして懸けることができない。その代わり正規王座より格上のタイトルで、過去4人しか保持したことがないWBCダイヤモンド王座が懸かる。勝者はWBCダイヤモンド王座とIBF、WBOの両王座を手にする。両者のファイトマネーは合計200万ドル(約1億6000万円)以上のドリームファイトとなる。

 約1年のブランクにも「何も問題ない。逆に休養して良くなった」と不安はない。36歳は「3団体統一なんてマンガみたいな話。これに勝つと大きな喜びと感動を得られる」と語った。4度の世界挑戦失敗からはい上がってきた孤高のカリスマが最高峰の舞台に立つ。 

 ▽ダイヤモンド王座 WBCが09年に新設。技量の優れたボクサー同士の試合の勝者に与えられる。過去にはパッキャオ、5階級制覇フロイド・メイウェザー、ミドル級4団体制覇バーナード・ホプキンスが獲得。現在ミドル級のセルヒオ・マルチネスが保持している。ベルトには18カラットの金、861個のダイヤモンド、221個のエメラルドなどがちりばめられ、600万円相当の価値がある。

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2012年8月16日のニュース