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清水は決勝に進めず…地元選手に判定負けし銅メダル

[ 2012年8月11日 06:00 ]

男子バンタム級で銅メダルを獲得した清水(右)

ロンドン五輪ボクシング男子バンタム級準決勝 キャンベル 判定 清水聡

(8月10日)
 バンタム級の清水聡(26=自衛隊)は準決勝で敗れ、銅メダルが確定した。

 地元英国のキャンベルの勝利に沸く会場を清水は静かに後にした。11―20の完敗。「そこまで離れていないと思ったけれど結果が全て。後から何を言っても仕方がない」。声援が判定に微妙に影響しかねない不利な状況を言い訳にはしなかった。

 1回から積極的に前に出たが、2―5とリードを許した。2回を終えて6―11と突き放された。最終回はボディーを攻めたが、ガードが甘くなり顔面にパンチを浴びた。

 64年東京五輪バンタム級の桜井孝雄以来48年ぶりの金メダル獲得を目指したが、準決勝で夢は破れ「少しホッとした気持ちと、悔しい気持ちがある」と残念がった。

 岡山・関西高から進んだ駒大時代に全日本フェザー級王者となり、北京五輪に出場。初戦敗退したが、プロから熱視線を浴びた。有名ジムから卒業前に1000万円の契約金で勧誘を受けたが、アマチュアで競技を続けられる自衛隊に進んだ。脱臼癖のある左肩を手術。1メートル79の長身を生かせる1階級下のバンタム級に下げた。全てを懸けてたどり着いた銅メダル。「アマからプロに行って、世界チャンピオンになった人でも、五輪のメダルは獲っていない。44年ぶりの銅メダルが獲れてよかった」。今後も競技を続ける意向を示し「60日減量してきた。少し休んで。おいしいものを食べたい」と安どの表情を浮かべた。

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2012年8月11日のニュース