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KO負けの石井慧 3月にブラジルでアローナと再起戦

[ 2012年1月12日 06:00 ]

大みそかにヒョードルに敗戦後初めて口を開いた石井

 大みそかにエメリヤーエンコ・ヒョードル(35=ロシア)にKO負けした石井慧(25=レイン)の再起戦の相手が、ヒカルド・アローナ(33=ブラジル)に決まった。アローナは“ブラジルの虎”の異名を持ち、05年のPRIDE・GPで準優勝した実力者。3月にブラジルのサンパウロで対戦する。石井は11日、アローナ戦の準備のため練習拠点の米国ロサンゼルスへ向けて出発した。

 屈辱の“年越し敗戦”から11日。負傷した鼻はまだ痛々しく腫れていた。出発前に都内で、試合後初めて口を開いた石井は「勉強になったし、いい経験になった。今までと緊張感も違ったし、初のメーンということで雰囲気も違った。ヘビー級のトップ選手のパンチを食らって本当に勉強になった」と格闘転向後初のKO負けを振り返った。

 ヒョードル戦後は病院に直行し鼻骨骨折と診断されたが、入院はせずに9日まで通院しながら治療を受けた。「ずっと安静にしていました」とはいうものの、3日には地元・大阪に帰省し奈良へ初詣にも出掛けた。

 ただ、いつまでも休んでいるわけにはいかない。3月にブラジル・サンパウロで行われる総合格闘技の大会で、06年PRIDE無差別級GP決勝戦でアリスター・オーフレイムに勝利しているアローナとの再起戦が決まった。正式契約はケガの回復具合にもよるが、「試合には出るつもり」と意気込みを口にした。アローナと言えば05年のPRIDE・GP2回戦で、桜庭にグラウンド状態から20発以上膝蹴りを入れて血祭りにあげた実力者。弾丸タックルと寝技が得意で、右半身に虎の入れ墨を彫り「ザ・ブラジリアン・タイガー」と呼ばれている。

 「アローナは強い選手という印象がある。強い選手と経験を積んで勝ち星を挙げて実績をつくりたい」。再起戦でいきなり強敵に挑むことになったが、なくした自信を取り戻すには格好の相手だ。

 ◆ヒカルド・アローナ 1978年7月17日生まれ、リオデジャネイロ州ニテロイ出身の33歳。00年4月にリングス初参戦。01年にPRIDEに初参戦しダン・ヘンダーソンやムリーロ・ニンジャに判定勝ち。05年のPRIDE・GPではヴァンダレイ・シウバらを下し準優勝。19試合14勝5敗。1メートル80、93キロ。

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2012年1月12日のニュース