球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

ジーター氏の“第2幕”レイズで実現!?

[ 2016年3月27日 05:30 ]

 先週キューバで行われたレイズ対キューバ代表の親善試合のネット裏にオバマ大統領、マンフレッド・コミッショナーらと共にデレク・ジーター氏が並んだ。引退して1年、「球場に行ったのはヤンキースの記念行事に招かれた時だけ。こうしてスタンドから観戦するのは初めてだ」。野球記者たちが注目したのは、ジーター氏が口にしていた「球団のオーナーになりたい」という夢をさらに強調したことだ。

 ニューヨーク・タイムズ紙が報じたコメントをまとめると。「野球に向かって再スタート。私の次のゴールは、大リーグ球団のオーナーシップ(経営陣)の一員に加わることだ。第一歩は、近くに座っている人物、コミッショナーとの関係を深め、手助けを得たい…」。選手としての名声と財力だけでは経営陣には加われない。閉鎖的な球界政治の壁を破るロビー活動が必要。突破口にコミッショナーを、と話は具体的だった。

 さっそく記者たちは、ジーター氏の目指す球団予想を始めた。大リーグ機構(MLB)の長期計画には新球団創設があるが、いつになるか分からない。売りに出ている球団はなく、現状30球団でジーター氏のスターパワーで解決が期待される課題を抱える球団として、マーリンズとレイズが挙げられた。イチロー在籍のマーリンズは強くなると選手を放出しファンと対立するオーナーが問題だが、改革派(と期待される)新重役を迎えるはずがない。となるとジーター氏が住むタンパが本拠地のレイズだ。大リーグ最悪のドーム球場のため新球場建設が課題。ジーター氏なら本拠地を移さずに地元で新球場が実現できるはず、という希望的観測だ。記者の予想はファンの夢。野球生活第2幕でジーター氏は自分の夢とファンの夢の実現を目指すのだ。 (野次馬)

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