球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

カノにスキャンダルで一転放出?ヤンキース“崩壊”危機

[ 2013年10月6日 06:00 ]

 プレーオフ進出を逃したヤンキースはチーム崩壊の危機に直面している。若手を育てず、買い集めたベテラン頼りでやってきたチームは、主力選手の引退やら力の衰えやらで、戦力は大幅にダウンした。来季に向けて優先するのがFAになる主砲のロビンソン・カノ二塁手の残留交渉だ。

 これがはかばかしく進んでいない。明らかになった双方の言い分は、カノの要求は10年約300億円、球団提示は7年約162億円と大変な差だ。アレックス・ロドリゲスと10年約270億円の契約を結び、故障の連続や薬物使用疑惑で迷惑をかけられ“不良債権”を抱えたチームとしては、それを上回る契約など論外と言うのである。

 交渉がストップしたところにスキャンダルが起きた。以前カノと同棲していた女性が3歳の男の子の養育費問題で裁判を起こした。「月600ドル(約5万8200円)を10年間払うことで納得しろ、と強要された。自分の息子に、彼が飼っている犬の餌代よりも少ない金額とは」と女性が怒ったのだ。これでヤンキースは「FAで出ていくのも仕方ない、となったようだ」との観測記事が流れ出した。

 ファンには気になるオフのスタート。大衆紙の選手を「残す」「クビ」のネット投票が愉快だ。カノは「残す65%・クビ35%」。人気抜群はジーターで「残す73%・クビ27%」。日本組はイチロー「残す53%・クビ47%」。黒田「残す70%・クビ30%」。ストレス発散のファンは、さらに一歩踏み込み、キャッシュマンGM「残す41%・クビ59%」。倹約令を出したハル・スタインブレナー・オーナーは「残す42%・クビ58%」。ファンの怒りは「チーム崩壊」どころか「チーム消滅」にしていた。 
 (野次馬)

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