復興へのプレーボール~陸前高田市・高田高校野球部の1年~

控え部員ら21人が応援団…半袖姿で元気な声援

[ 2011年5月13日 06:00 ]

<岩手・沿岸南地区予選>母校の高田一中から太鼓を借りてきた控えの佐藤聖也選手(左手前)はメガホンで元気よく応援 

春季岩手県大会沿岸南地区予選 高田5―6釜石
(5月12日 住田球場)
 スタンドでは応援団が力の限り、熱い声援を送った。控え内野手の佐藤聖也君(2年)は自ら「応援団長」に名乗りを上げ、前日の練習中に太鼓の借り出しを提案。現在は避難所になっている自身の母校・高田一中に向かい、お世話になった野球部顧問に相談し確保した。これには佐々木監督も「さすが聖也、気が利くなあ」と感心していた。

 この日は控え部員19人とマネジャー2人が先頭に立って声をからし、チャンスになると応援歌を指示した。試合途中から冷たい風か吹きつけたが、最後まで半袖姿。試合終了後は気を落とすナインを慰め、道具の片付けも率先して行った。

 父母会長の村上研一さん(51)は「子供たちが凄く楽しそうに見えた」と目を細めた。そして「いろいろなことがあった中、試合ができて感謝しています。野球ができる環境をつくってあげられるように、精いっぱいバックアップしたい」とサポートを約束した。選手もスタンドも一体となって、高田高校野球部が歩みだした。

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