【大学スポーツ】スポーツ法政新聞会

法政大学【対慶大4回戦】川口復活の4打点! 激闘を制し今季初勝ち点を奪取!!

[ 2017年9月28日 05:30 ]

対慶大4回戦   法大7-6慶大 ( 2017年9月26日    神宮 )

川口の同点打に沸く法大ベンチ(C)スポーツ法政新聞会
Photo By 提供写真

 勝ち点の行方が決まる4回戦。序盤郡司、岩見の本塁打で3点を先行されるも、4回に川口の適時打で試合を振り出しに戻す。そして6回に菅野の犠飛、舩曳の適時打で勝ち越しに成功。その後は相手の追い上げに合うも長谷川、菅野、熊谷の継投で何とか逃げ切り勝利。2番手の菅野が2勝目を挙げ見事今季初勝ち点を獲得した。

 引き分けを挟み、互いに1勝1敗。勝ち点をかけた熱戦は4回戦へと突入した。

 先制したのは慶大。法大の先発長谷川裕也(経4)は、2回まで三者凡退の好投を見せるも3回、先頭打者の7番郡司裕也に甘く浮いた初球を左翼スタンドに運ばれる。手痛い失点となったが、追加点は許さず最少失点で切り抜けた。しかし4回、フルカウントから3番柳町達に四球を与えると、打席には4番岩見雅紀が。これ以上の失点は避けたい場面であったが、岩見の打球は高々と上がり右翼スタンドへ。一昨日のリベンジを果たすことはできずに慶大のリードは3点になった。

 何とか追いつきたい法大は、4回に好機を迎える。2番相馬優人(営2)が中前二塁打を放ちチャンスメークすると、3番向山基生(営3)は三塁手瀬尾翼がゴロ処理を誤ってる間に気迫のヘッドスライディングで出塁。4番中山翔太(人3),福田光輝(人2)が倒れるも、6番毛利元哉(法2)は死球で出塁。2死満塁の場面でこの日、明大2回戦以来の先発出場を果たした川口凌(人3)を打席に迎える。3球目だった。高く上がった打球に右翼・天野康大は追いつくことはできず。走者一掃の適時三塁打で同点とした。

 川口の活躍で試合を振り出しに戻した法大。2番手としてマウンドに送り込まれたのは、前戦の先発を務めた菅野秀哉(キャ3)。「準備はできていた」。その言葉通り、まずは先頭打者の8番照屋塁から空三振を奪うと疲れを一切感じさせない圧巻の投球を披露した。そして菅野の力投にこたえようと打線も奮起する。6回、毛利が右前安打を放つと川口が中前二塁打で好機を演出。8番中村浩人(営3)が死球で出塁し、無死満塁で打席には9番菅野。高く浮いた直球をうまく捉え、自ら勝ち越しの中犠飛を放った。1死一、二塁で打席には1番舩曳海(キャ2)。振り抜いた打球は、中越え適時三塁打に。さらに2点を追加し、3点のリードを奪った。7回には2死一塁から本日絶好調の川口が左翼線への適時三塁打を放つと一塁走者福田が生還し、貴重な追加点を得た。

 このまま逃げ切りたい法大。だがしかし、最終回に試練が待ち受ける。5番清水翔太に右翼線三塁打を許すと続く倉田直幸に中前適時打を放たれ1失点。ここまで好調だった菅野が慶大打線に捕まり、マウンドには熊谷拓也(キャ4)が送り込まれた。熊谷は郡司から三振を奪い、ゲームセットまであとアウト1つ。そして打席には代打明渡稜。アウト1つが遠かった。左翼スタンド深くへと吸い込まれた明渡の打球。まさかの2ランを浴び、点差はついに1点に。慶大の攻撃は終わらない。代打中村健人が中前安打を放つと1番天野の打球は二塁審に直撃する安打に。2死一、二塁。まさに絶体絶命の状況だったが、「負けているわけではない」。法大ナインは慌てなかった。最後は2番瀬尾を空三振に仕留めゲームセット。長い長い4日間の戦いが終わった。

 けがで戦線を離れていた大西千洋(営3)がベンチ入りした今日の試合、命運を分けたのは7回に川口がもぎ取った1点だった。無我夢中で放った一打。「千洋のためにも4年生のためにも絶対に負けられない」。川口の熱い思いがチームに勝利を呼び寄せた。熱戦を制し、今季初の勝ち点を獲得した法大。課題を克服し、次カードの東大戦に臨む。悲願の優勝へ向け、立ち止まっている暇はない。(スポーツ法政新聞会・下河辺果歩)

 【クローズアップ】菅野秀哉 (2番手で登板して好救援 監督も評価する打撃で決勝点をもぎ取る)

 投手陣が踏ん張りきれなかった昨日の3回戦。「自分のピッチングができなかった」と先発した菅野秀哉(キャ3)も反省した。

 勝ち点奪取をかけ、絶対に負けられない今日の試合だったが先発の長谷川が4回3失点で降板。菅野が2番手としてマウンドに上がった。昨日の段階で救援として登板する可能性を伝えられていたため、準備はできていたという。「気持ちを入れて投げた」言葉通りの投球で勢いのあった慶大打線を次々に打ち取り、8回までを0封。試合をうまく立て直し、チームに流れを引き寄せた。

 バットでもチームを救った。6回に中堅への犠飛を放って勝ち越しに成功。これが決勝点となった。自身は「打撃に自信はあんまりない」と控えめだが、今季すでに2安打を放っており、青木監督からも「バッティングはいい」と評価されている。代打という選択肢はなかった。

 9回に失点して降板したが、応援席からは気迫の溢れた投球に対して温かい拍手が送られた。昨季は最優秀防御率を獲得した菅野。神宮にいた誰もが彼の意地を見たはずだ。「次は試合の最初から抑えられるように」と語った背番号13の逆襲はこれからも続く。(スポーツ法政新聞会・渡辺詩織)

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