【大学スポーツ】スポーツ法政新聞会

法政大学【対慶大1回戦】清水二の魂のバックホームでサヨナラ阻止!引き分けで次戦へ

[ 2017年5月8日 05:30 ]

対慶大1回戦   法大5―5慶大 ( 2017年5月6日    神宮 )

適時打を放つ鎌倉(C)スポーツ法政新聞会
Photo By 提供写真

 前カードの明大戦で勝ち点を獲得をし、勢いにのっている法大。慶大1回戦は炎天下の中行われた。初回に4点を先制する展開となるも、追いつかれてしまう。その後はリリーフ登板の熊谷の好投により均衡した試合に。延長戦に突入し、迎えた12回。菅野が2死二塁のピンチを招き、左前安打を放たれる。しかし左翼・清水二が好返球を見せ、なんとか引き分けに持ち込んだ。

 先週の明大戦で3カード目にして初の勝ち点を手にした法大。今週は、現在リーグ1位の慶大との対戦だ。先発は防御率リーグトップの長谷川裕也(経4)。柳町達、岩見雅紀、郡司裕也という強力な中軸を打線に擁する慶大打線に、華麗なアンダースローがどのように立ち向かっていくのかに注目が集まった。

 最高気温28℃と、5月とは思えない炎天下で行われた一戦。初回、先攻の法大は、いきなり慶大の先発・関根智輝を打ち崩す。1死から森龍馬(キャ4)の中前安を皮切りに、川口凌(人3)の左前安、中山翔太(人3)の死球でチャンスを拡大。この日から小林満平(法3)に代わり5番・三塁で先発出場の福田光輝(人2)がしっかりと役割を果たし左犠飛で先制点を挙げる。その後も打線は繋がり、大西千洋(営3)の中前安で再び満塁とする。続く打者は正捕手の鎌倉航(法3)。「どんな形でももう1点と思って打席に入りました」と気合を入れ、放った痛烈な打球は三塁ベースを直撃。さらに左翼岩見がその打球を捕逸する間に走者が全員還り3点を追加。4−0と点差を広げる。

 その裏の慶大の攻撃。今日の長谷川はコントロールに苦しみ、強力打線に捕まり、立て続けに失点。4−3と差を詰められる。 両チーム一進一退を繰り返した今日の試合。長谷川は3回に8番・照屋塁の右中間二塁打で4−4の同点に追いつかれ、3回被安打6で降板。今日は制球に苦しんだマウンドとなった。一方の慶大は、3回から菊地恭志郎にこちらも早々のスイッチ。法大は4回表、2死三塁。打者は代打の町田大輔という場面で菊地が3球目を暴投し、ラッキーな形で逆転。5−4と再びリードする展開となった。法大先発・長谷川の後を継いだのは長身右腕の内沢航大(キャ2)。4回から登板し、初回はピンチを凌いだものの、5回に慶大の6番・清水翔太にリーグ戦初本塁打となる痛恨の一発を浴び、5−5と再びタイに引き戻されてしまう。

 6回、これ以上点を取られてしまうと相手ペースになるというところで青木久典監督が動いた。マウンドに上がったのは背番号17、熊谷拓也(キャ4)だ。前カードの明大戦から中継ぎに転向し好投が続いているだけに、今日のタイスコアでの試合でも抑えてくれるであろうと応援席からファンは信じ続けた。その思いも伝わったのか熊谷は140キロ台後半の直球と変化球を巧みに使い分け、凡打の山を築き上げる。9回までの4イニングで被安打はゼロ。今季イチといっていいほどの投球を見せた。一方の打線は、高橋佑樹、高橋亮吾という継投リレーの前に沈黙し、法大は立大1回戦以来の延長戦に突入した。 10回裏、熊谷がこの回先頭の郡司裕也に左越え二塁打を許しサヨナラの機会を作られる。しかし、野球の神様は法大に味方した。続く清水翔が放った大きな打球が左中間に抜けようとしているところを、中堅手の舩曳海(キャ2)が体を大きく伸ばしファインプレーで熊谷を救う。後続も気迫で後続を抑え、勝利に望みを繋げる。

 そして延長12回、泣いても笑っても最後の攻撃となるこの回、法大は大西千の四球から鎌倉が犠打で繋ぎ「1死二塁」の最後のチャンス。しかし船曳が三振、そして好投をみせた熊谷の所にベンチは代打にここまで温存していた小林満平(法3)を送る。ファウルなどで粘りを見せたものの結果は空三振。この時点で今日の勝利はなくなった。一方の慶大も、12回からマウンドに上がった菅野秀哉(キャ3)から法大と同じく「1死二塁」のチャンスを作る。法大にとっては絶体絶命のピンチ。打席に入ったのはここまで本塁打も放った清水翔だ。試合開始から3時間22分。外角に入った2球目を上手く捉え、打球は三遊間を抜け、左翼手・清水雄二(法4)の前へ。清水二は矢のような送球で本塁へ返球し、タッチはアウト。清水二は送球した時点でアウトだと確信していた。神宮の杜には歓喜と悲哀の声が交錯した。

 両軍34人が出場し、総力戦となったこの一戦。互いのチームの層の厚さを感じ、またいかに相手のスキを見つけることが重要なのかということを思い知らされるゲームとなった。法大に求められるのは「粘り強さ」である。徐々にチーム状態が良くなっているだけに、「粘り強さ」はもう手に届くところにあると感じる。今日の反省を胸に、二週連続の勝ち点を狙っていきたいところだ。 (スポーツ法政新聞会 岡崎祐平)

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