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法政大学【明大戦展望】4連勝中の宿敵撃破へ 打線復活なるか

[ 2017年4月29日 06:30 ]

明大戦展望   法大―明大 ( 神宮 )

攻守で勝利を引き寄せる相馬(C)スポーツ法政新聞会
Photo By 提供写真

 未だ勝ち点がない法大。立大戦では若手投手に2試合連続で完投を許すなど余りにも不甲斐ない試合が続いている。次の相手は宿敵明大。開幕前は層の薄さが不安視されたが、投手ではエースの齊藤がフル回転の活躍。打線では新戦力が台頭すれば、主軸の逢澤が4割超の高打率をキープ。戦後初の3連覇へ着実に突き進んでいる。対する法大は打線がチーム打率が2割を切るなど、大きく低迷。空き週を挟んで生まれ変わることは出来るのか。いよいよ伝統の『血の法明戦』。これ以上の負けは許されない。

 開幕から白星なしと苦戦する法大。今週末こそ勝ちを挙げたいところだが、次に迎えるは昨年の覇者、明大だ。明大は開幕以来、早大との接戦も制し4連勝と波に乗っている。

 その要因となっているのはエースの齋藤大将。4戦終わってみて防御率1.88と安定感を示している。オフの間は善波達也監督に「今のところ期待に応えてくれていない」と不安視されていたが、リーグ戦では打たれながらも要所を締め最少失点で切り抜ける好投。初回に4点を取られるなど乱打戦となった早大1回戦も水野匡貴の後を任され8回1/3を投げ切り、味方のとった5点を守り抜いた。また、早大2回戦に登板した森下暢仁も140キロ後半のストレートで奪三振を7つと量産。いまだ先発ローテーションの固まっていない明大先発陣の中で存在感を示した。法大戦での先発も十分に考えられるため注意したい。打者で注目は逢澤崚介だろう。打率はリーグ2位の.438。打順もクリーンナップを任され、その役割をしっかりと果している。外野での守備もチーム1と言っても過言ではないため要警戒である。他にも2カード目からの登場となった渡辺佳明や、レギュラーが固定されないなかで出場数の多い平塚大賀、越智達矢、山本恵汰の存在も1つ鍵となってくるだろう。

 一方の法大は先発陣の立て直しが鍵となってくる。「チームを作り直す」と言う青木監督の下、先発のローテーションが変わる可能性もある。先発構成は法大が勝利を挙げるうえで重要な点となるだろう。立大戦にリリーフとして登板した長谷川裕也(経4)や、昨季先発ローテーションを守り東大1回戦では完封勝利した菅野秀哉(キャ3)が新たに先発として起用されるのか。立大戦で結果が残せず涙した熊谷拓也(キャ4)が、涙を力に変えて先発として意地を見せるか。同じく2敗を喫した内沢航大(キャ2)がこの空きにオープン戦時の好調さを取り戻し引き続き先発を務めるのか。青木監督の采配が問われる時だ。また、今年のチーム打率が.198と低迷している打線も復調も、先発陣が固定されていない今期待される。投手陣が守り抜いたとしても打たなくては勝てない。まず、守備も上手く打撃でも存在感を放つ相馬優人(営2)、舩曵海(キャ2)の2年コンビ。足の速い2人が塁に出て盗塁などで試合をかき乱せばチャンスが広がる。次に立大戦では沈黙した中山翔太(人3)に1発が出れば、試合の雰囲気も変わりチームを勢いづけられるはずだ。同じ主軸の小林満平(法3)も、今三塁手として3失策でチャンスを広げられたり、挟殺打を放つなど本調子ではない。この空き週で気持ちを入れ替え、調子を取り戻せるかがクリーンナップを任されている身として重要になってくる。また、もし、今は故障で離脱している向山基生(営3)が復帰すれば大きな戦力となるだろう。

 「優勝に一番近いのは法政」。名将、善波監督がそう語るほど粒ぞろいの法大。しかし、今までの2カードではその実力を見せることはできなかった。だが、それも今週で終わり。「もう、本当に負けられない」と語る森龍馬(キャ4)主将の下で本当の実力を見せるのは善波監督の目前、「血の法明戦」だ。(スポーツ法政新聞会・中西陽香)

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