広島G倒4連勝じゃ!!松山同点打から延長10回坂倉V打、菊池トドメ満弾 新井監督興奮「頭が下がる」

[ 2023年5月13日 07:00 ]

セ・リーグ   広島9―4巨人 ( 2023年5月12日    東京D )

<巨・広>10回、坂倉は勝ち越し打を放つ(撮影・西川祐介)
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 広島は12日、巨人を延長10回の末、9―4で下し、今季2度目の4連勝を飾った。1点を追う9回に代打・松山竜平外野手(37)の左前同点打で追い付くと、延長10回には坂倉将吾捕手(24)の右前勝ち越し打、菊池涼介内野手(33)の左越え2号満塁弾などで一挙6点を奪って突き放した。9回に救援した矢崎拓也投手(28)が連日の勝利で早くも3勝目を挙げ、チームは貯金2とした。

 2週間にわたる長期ロードの2カード目。ビジター4勝10敗という遠征出発前までのデータは杞憂(きゆう)に過ぎなかった。14年7月22、23日のヤクルト戦(神宮)以来9年ぶりとなる敵地での2試合連続延長戦勝利。37歳のベテランが連夜の殊勲打だ。

 「苦手意識は全くない。バットに当たれば(何かが)起こるだろうなと思った。無理に引っ張らず逆方向の意識。詰まったけど、結果が出てよかった」

 1点劣勢の9回1死二塁でベンチは代打の切り札・松山を指名。敵の守護神・大勢が2ボールから投じた内角直球を叩くと、打球は左前ではずんだ。前日11日の中日戦で延長11回に決勝二塁打を放った翌日に、今度は起死回生の同点打。表情に充実感をにじませた。

 延長10回にもドラマが待っていた。相手6番手・菊地から四球と西川の左前打で1死一、三塁の好機を築き、打席に坂倉。その初球、真ん中低めの真っすぐを積極的に振り抜いて一、二塁間を破った。値千金の勝ち越し打。24歳は破顔一笑だ。

 「直球がよさそうだったので直球に合わせていった。本当に得点圏で打てていないので打ててよかった」

 怒濤(どとう)の攻撃。途中出場の矢野が押し出し四球を選んで5―3とし、なおも2死満塁で菊池が試合を決めた。代わったロペスから2号満塁弾。フルカウントからの8球目、真ん中高め直球を捉えて赤ヘル党で埋まる左翼席へ運んだ。延長戦の満塁弾は昨年7月15日巨人戦(東京D)の磯村以来で、球団史上6人目だ。

 「満塁で埋まっていたし、思い切っていくしかないと思った。高め(の球)を叩いていこうと思ったら、いい角度で入ってくれた。勝ち切れてよかった」

 敵地で今季2度目の4連勝。しかも前日の中日戦同様に劣勢を追い付き、延長戦で突き放しての勝利はとてつもなく価値がある。
 「いや~連日ね、みんなの粘りには頭が下がる。キク(菊池)もだし、松山さんも。みんないいところがありすぎて、どこを褒めていいか分からない。それくらいみんな頑張ってくれている。うれしいです」

 白い歯をのぞかせながら選手に敬意を表した新井監督。帰りのバスへと急ぐ通路は、ナインの笑顔の花であふれていた。(江尾 卓也)

 ○…広島の2試合連続の延長戦勝利は19年7月21日巨人戦、23日中日戦(ともにマツダ)の2試合連続延長サヨナラ勝ち以来。ビジターでは14年7月22、23日のヤクルト戦(神宮)以来9年ぶり。10回には菊池の、昨季磯村以来チーム6人目となる延長戦満塁弾を含む一挙6得点。延長イニングの6得点以上は、昨季9月21日の阪神戦11回6得点以来。チーム最多は7得点で65年10月20日巨人戦10回と16年8月27日中日戦10回の2度。

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