西武3年目仲三河優太 ファンを魅了するフルスイング 1軍初打席初アーチに「長打力が求められている」

[ 2023年3月21日 18:26 ]

オープン戦   西武2―1阪神 ( 2023年3月21日    ベルーナドーム )

<西・神>8回2死、仲三河が本塁打を放つ(撮影・岸 良祐)
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 無限の可能性を感じさせるフルスイングだった。西武・仲三河優太外野手(20)が1軍オープン戦に代打で初出場し、初打席で初アーチを架けた。

 大阪桐蔭の先輩・中村が0―0の8回2死から、左翼席に値千金の1号先制ソロ。本拠地ベルーナドームのボルテージが最高潮となった直後に「代打・仲三河」がコールされた。

 「中村さんがホームランを打って、少しそこで気持ちは楽になった。自分も続こうと思った」

 3球目のスライダーを迷わず、振り切ると打球は一直線で右翼席に飛び込む。大歓声に包まれ、照れくさそうにダイヤモンドを一周。「入るか分からなかったので、とりあえず全力で一塁までは行きました。歓声で入ったと分かったので、そこからはもう、うれしかった」と初々しい笑顔がはじけた。

 栃木県出身だが「プロになりたかったし、日本一になりたかったので、1番の近道。そこしかないと思った」と名門・大阪桐蔭に入学。持ち前の強打に磨きをかけ、20年ドラフト7位で西武に入団。そして、待望の1軍初打席で最高の結果を残した。

 今春のキャンプは2軍の高知・春野でベテラン組として調整していた中村と同じ時間を過ごした。何度も目に焼き付けてきた鮮やかな放物線。その光景が目の前に広がった。「一番近いネクストから、きれいなホームランを見れたので良かったです」と大先輩がつくった流れに身を任せた。

 2軍監督時代から指導してきた松井監督は「野球に取り組む姿勢が本当に素晴らしい。1軍の、この雰囲気の中でも自分のスイングをしてくれたと思う。その結果が最高の結果につながった。本人が今までやってきたことがつながってきたし、これをプラスにしてより一層、頑張ってほしい」と称賛した。

 勝負の3年目。「長打力は一番求められると思うので、そこだけは崩さず、単打よりは長打と、そこだけは意識している」と仲三河。豪快なスイングにファンは魅了されるはずだ。
(福井 亮太)

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