ヤクルト・山田の“5センチ” 始動時に左かかとを浮かし構え遅れ防ぐ「しっくりくる部分があった」

[ 2023年2月2日 05:20 ]

フリー打撃で左かかとを少し浮かせてボールを待つヤクルト・山田(撮影・沢田 明徳)
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 スタンドのファンは気づけなかっただろう。地面から約5センチ。ヤクルト・山田の左かかとが浮いていた。昨年の始動時は地面と接していたが、今季の新フォームで打撃練習。確認するように丁寧にスイングを繰り返した。

 山田は「体重移動がしやすいというか、(かかとが上がっていることで)体重も右脚に乗りますし、スムーズにいくと思ってやっています」と狙いを説明する。昨季は打率・243、23本塁打、65打点と3度のトリプルスリーを達成した男としては不本意な成績。「これからどうなるか分からない」と試行錯誤の途中だが、構えた際のスタンスの幅も約1足分狭くするなど大幅な改良に踏み切った。

 たった5センチだが、左足を上げやすくすることで構え遅れもなくなり、この日は柵越えこそなかったが64スイングで安打性の打球は25。今季初の屋外での打撃練習で鋭い打球を連発し「タイミングの取り方だったり、体重の移動だったり、しっくりくる部分があった」と手応えを口にする。

 侍ジャパンの一員で3月のWBCも見据える。チームの今季初実戦は12日のDeNAとの練習試合(浦添)で「新たなことを意識しているので、そこの確認をしたい」と高津監督に出場を志願。指揮官も「何打席か立たせる予定」と話すなどDHでの出場が濃厚だ。

 新フォームの確認のため、全体練習後に室内で1時間、打ち込んだ山田は「WBCもあるので調整も早くしてコンディションを整えたい」と見据える。過去に出場したWBC、五輪、プレミア12で、いずれも本塁打を放っている男は精神面で浮足立つことはない。(青森 正宣)

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