カブス・鈴木からの金言胸に 広島・末包、中村健が試みた挑戦とは

[ 2023年1月30日 12:30 ]

広島・末包
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 広島で2年目を迎える選手たちにとって初めて経験するオフの自主トレも、有意義に過ごしているように映った。各選手、1年目で見つかった課題を克服するために、新たな挑戦を始めていた。

 末包は年始にOBでもあるカブス・鈴木から誘いを受け、自主トレに参加。新境地開拓へ多くの収穫を得た。

 「今までも下半身を使ってやろうとしていたが、レベルが低かった。(鈴木)誠也さんに言われて気づいた。股関節を“ギュウギュウ”にして、お尻を“パンパン”に張ると。しっかりため(をつくり)なさいと」

 昨季は31試合の出場で打率・299、2本塁打、14打点。今季は2桁本塁打を目標に長打力アップを目指しており、鈴木から下半身主導の打法を教わり、手応えをつかんだ。右股関節に力を「ギュウギュウ」にため込み、お尻を「パンパン」に張らせるイメージを持つことで、「力いっぱい振らなくても、はまれば打球が飛ぶようになった」と変化も実感する。“師匠”鈴木からは「タイミングを取れれば十分対応できると思う。形自体は悪くないから、自分の形をどんどん作っていって、1軍に1年間いられるように頑張れ」と激励された。自主トレの学びを生かして、自慢のパワーをさく裂させたい。

 末包と同じく、外野のレギュラーを目指す中村健は昨秋、マツダスタジアムで鈴木と遭遇した際に、「詰まっても、(外野に)落とすぐらいのイメージでいけばいいんじゃないか。自分らしい強いスイングを大切に」と言われたといい、フルスイングでより球に力を伝えるために、他競技を参考にして、技術向上を目指していた。

 「違う競技の方に話を聞いてみたいと思っていた」

 年末年始の自主トレで慶大の3学年先輩、矢崎から箱根駅伝出場経験(19年の95回大会)を持つ中大駅伝部元主将の関口康平氏を紹介され、野球に共通する力の伝え方を学んだ。

 「お尻に体重を乗せてから地面をはね返す陸上の動きは(野球に)つながると思った。打撃ではテイクバックの動きにつながっていて、中臀筋や臀部(でんぶ)に力を入れることで縦横のブレが少なくなり、いい感覚で打てる」

 3日間に渡って、走り方をメーンに教えてもらったというが、打撃につながる収穫を得た。昨季は昨季は63試合で打率・240、3本塁打、10打点だったが、今季は「レギュラー奪取しなきゃいけないですし、覚悟を持ってやらないといけない」と意気込む。

 末包、中村健は春季キャンプ1軍スタート。秋山、野間、西川らライバルは多いが、競争を勝ち抜き、定位置奪取を目指す。(記者コラム・長谷川 凡記)

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2023年1月30日のニュース