ソフトBに仁義なきローテ抗争勃発 キャンプA組に大量投手22人 藤本監督ハッパ「横一線」

[ 2023年1月25日 05:00 ]

ソフトバンク監督・コーチ会議に出席した藤本監督(左)と王会長
Photo By スポニチ

 仁義なき“ローテ投争”が宮崎にて勃発だ――。ソフトバンクは24日、福岡市内のホテルで監督・コーチ会議を開き、2月1日から宮崎と筑後で行う春季キャンプメンバーの組み分けを決定した。A組(1軍)の44人のうち22人が投手と、昨年の12人からほぼ倍増となった。藤本博史監督(59)は、V奪回の優先課題を先発投手の確立とし、開幕投手を含めたローテーション争いの激化を歓迎した。

  口ヒゲの指揮官と投手コーチを困らせてほしい。そんな思いのキャンプメンバー振り分けだ。A組44人のうち、投手が22人を占める。藤本監督就任1年目の昨春は、A組スタート投手は12人だった。当時はコロナ禍もあって主力投手がB組(2軍)からのスタートだったこともあるが、今年は大幅に増やした。

 「今季のホークスの課題は先発投手の確立です。千賀が抜けて12~15人くらい(先発候補が)いるかな。横一線から誰が抜け出すか。誰がどれだけやるか、凄い楽しみです」

 特徴の重低音ボイスで“先発投争”の号砲を鳴らした。和田、東浜、石川、大関ら“実績組”はもちろんのこと、斉藤和巳投手コーチの直訴で「見たい先発枠」として大津と松本晴の両新人も入った。さらに中継ぎからは森と藤井が参戦。ガンケルと有原の移籍組も、指揮官は「投げる方は問題ないと聞いている」と、調整期間後の先発候補として期待する。

 「2月1日から若手、ベテランみんな同じ投手練習ですよ。差は出るが、みんな、ある程度やってくれているので」とにやける。開幕投手については「キャンプの中日までには決めたい」と、バレンタインデーをめどに“本命”を伝達するという。「監督もコーチも毎回、言う候補(投手)がバラバラで面白い。誰かなあ。どんどん意識してほしい」。新エースとなる柱が決定後には、第3クールからのシート打撃登板、そして紅白戦5試合で、開幕ローテーションを確定させていく。

 この日の監督・コーチ会議。冒頭のあいさつで王貞治球団会長は、V奪還に向け熱く語った。「2年間、手放している日本一。取り戻さないといけません。奪還をキャンプ初日から掲げていきましょう。必ず、日本一になりましょう」。球団は超大型補強に成功し攻守で厚くなった。藤本監督も、自分に言い聞かせた。「もう優勝、日本一しかない。目標じゃなく、強い気持ちで優勝します!」。まずは、仁義なき“開幕ローテ投争”で守りを固める。(井上 満夫)

 《野手にはユーティリティーの勧め》A組野手の競争も激しい。藤本監督はユーティリティーの勧めを説く。近藤、甲斐、周東が日本代表選出予定で途中離脱するが、それでも各ポジションに主力が重複するだけに「複数ポジションができれば(チャンスを)取りやすい。一つのポジションは今宮くらいじゃないかな」とアピール合戦を歓迎した。

 「栗原は一、三塁、中村晃は一塁、右、左翼、野村勇がショートで結果が出てくれば面白い」と例も出した。ホーキンスにガルビス、万能野手のアストゥディーヨがいずれも2月1日から合流するが「外国人でも、だめならB組に入れ替える」と容赦はしない。栗原はA組だが、リハビリを23日に卒業した上林や、野村大、増田、海野は苦渋の決断でB組スタートとしたという。「小久保(2軍)監督と話して、頻繁に入れ替えをしていく」と猛アピールを待っているようだった。

続きを表示

2023年1月25日のニュース