阪神・岩崎の自主トレを“後輩”がサポート 地元・静岡で始まる新たなキャリア

[ 2023年1月21日 08:00 ]

清水東高の先輩でもある阪神・岩崎の治療を行う徳田晴宣さん(撮影・中村与志隆)
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 静岡・草薙球場で行われている阪神・岩崎の自主トレで“先頭”に立って声を張り上げている人物がいる。トレーナーとして同行している徳田晴宣さん(29)は、清水東高野球部で岩崎の1学年下の後輩。今回、先輩左腕に声をかけられ初日からアップのメニュー作成などトレーニング面、ケアなど治療の部分を任された。

 「初日の前夜は緊張で眠れませんでした…。初めて顔を合わせる選手も何人かいたので、大丈夫かなと」

 今回の自主トレは岩崎が主体となって及川、島本ら多い時には10人近くのプロ選手が参加する大所帯とあって責任感、緊張感はケタ違いだったという。大学卒業後は専門学校を経て、スポーツ人材派遣会社に所属して社会人野球チームにトレーナーとして出向するなど現場で経験を積んできた。「野球選手のパフォーマンスにつながる動きやケガの予防、何か役立つことがあれば良いなと」。限られた時間ではあるが、長いシーズンに挑もうとしているプロ選手の助けになればと全身全霊で取り組んでいる。

 高校時代は捕手で岩崎とバッテリーを組んだこともある。「高校時代はもちろん、今でも岩崎さんから学ぶことはたくさんあります。常に変化、成長しようという姿勢を感じますし、チームの中心になって、こうやって後輩たちが集まって静岡にやってくるのも僕としてもうれしい。それをサポートできる充実感はありますね」

 今年1月までは都内の整形外科クリニックでアスレチックトレーナーとして勤務。プロ入り以来、年末年始の帰省の際にはブルペン捕手など練習パートナー兼トレーナーも務めてきた徳田さんには、目的があった。「整形外科では肩肘に特化して勉強しました。岩崎さんが自分を必要としてくれるのは嬉しいし、求めるレベルも上がってくるので僕もそれに応えられるようにしていきたい」。

 今後は静岡を拠点に個人として活動していく予定だ。「体のことで悩んでいるスポーツ選手のサポートをしていきたい」。プロで戦う岩崎先輩も刺激に“女房役”は地元で新たなキャリアをスタートさせる。(記者コラム・遠藤 礼)

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2023年1月21日のニュース