阪神・前川 初のキャンプ1軍スタート「打に関しては負けない」レギュラー獲得へ“打ち勝つ”

[ 2023年1月20日 05:15 ]

鳴尾浜で軽快にノックを受ける前川(撮影・平嶋理子)
Photo By スポニチ

 阪神は19日、兵庫県西宮市内で1、2軍合同コーチ会議を開き、2月1日から始まる1軍の宜野座キャンプ参加メンバー41人を発表した。初の1軍スタートとなるプロ2年目の前川右京外野手(19)は、打って打って打ちまくって、大激戦区の右翼争いを制する。岡田彰布監督(65)は、最初の振り分けはあくまで暫定だと強調。レギュラー決定は3月中旬とし、1カ月半にわたる長いサバイバルレースの幕開けを宣言した。

 打って、打って大激戦の右翼争いを「打」で制す。春季キャンプの1軍スタートがこの日、正式決定。前川は右翼のレギュラー獲得へ向けて、最大の持ち味である打撃で勝負する覚悟を決めた。
 「(レギュラーを獲るためには)打つことだと思います。打に関しては負けない気持ちで自信を持って振りたい。まずは打で何度もアピールしたい」 

 前川の口から何度も出た「打」への強いこだわり。昨秋キャンプでは持ち前のパンチ力と広角に打ち分ける打撃センスを見せ、岡田監督をうなずかせた。今春キャンプにおけるテーマは「力強く振って、力強い打球を打つ」こと。現在は、鳴尾浜の室内で約10日後に迫ったキャンプに向けスイングを微調整しているという。「ちょっと(肩の)開きが早い。左肩が落ちたら力も入らないので、上からたたくイメージ」。冷静に自己分析した上で反復練習し、フォーム固めに注力する。

 参戦する右翼の定位置争いは、最大の激戦区と言っていい。復活をかける高山に、右のスラッガー候補・井上。昨年、1軍に定着した島田もいれば、新外国人のミエセスもいる。もちろん、2軍スタートとなったドラフト1位の森下も黙ってはいない。翻って、自身は1軍メンバー最年少の19歳。だからこそ、足もとを見つめることに集中する。

 「まずは自分のレベルアップというところが一番大事だと思う。あとはチームのプレーにしっかり入っていけるように。慣れることも大事ですし、レベルアップ、まずはそこに重点を置いてやっていきたい」

 右も左も分からなかった昨春キャンプから1年が経過。準備の大切さや体のケアの重要性を肌で知る。「自分のやるべきことをやれば結果はついてくるぐらいの気持ちで。今年は前を向いて挑戦していきたい」。輝ける未来は、自らのバットで切り開く。 (石崎 祥平)

 ◇前川 右京(まえがわ・うきょう)2003年(平15)5月18日生まれ、三重県出身の19歳。智弁学園では1年春から主力。甲子園は同夏、2年の交流試合、3年春夏と計4度出場し、3年夏は準優勝。21年ドラフト4位で阪神入団。新人の22年は2軍21試合で打率・250、3本塁打、7打点。1メートル76、88キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

2023年1月20日のニュース