ソフトB・柳田 フル出場30発ノルマ「何でもいいんで優勝したい」シーズン専念熱い思い

[ 2023年1月20日 05:00 ]

必死の表情でダッシュを繰り返す柳田(撮影・岡田丈靖)
Photo By スポニチ

 ソフトバンクの柳田悠岐外野手(34)が19日、広島県呉市で自主トレを公開し、3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場を辞退したことを明らかにした。悩んだ末にシーズンに専念することを決断。主将として3年ぶりのリーグ優勝、日本一に貢献すると誓い、30本塁打をノルマに143試合フル出場を目指すと意気込んだ。

 悩み抜いた末の決断だった。野球人としてWBC出場への思いも強かったが、シーズンに集中するという答えを出した。柳田は「身も心も100%に持っていくのが難しい状態だったので」と説明した。

 一昨年の東京五輪では全5試合にフル出場し、日本代表の金メダル獲得に貢献した。日の丸を背負って戦うことに喜びを感じ、昨年末には「五輪は最高だったけどWBCはまた違った大会。チャンスがあれば」と話していたが、自分と向き合って熟考した。「ちょっとイメージしづらかった」。WBC、長いシーズンを最大限の力で戦い抜くことは難しいと判断した。

 視線の先は3年ぶりのリーグ優勝を目指す戦いへと切り替わっている。個人目標は143試合フル出場、30本塁打と設定。「ここ数年30本すら打ててないので、まずは30本打ちたい」。18年以来5年ぶりの30本塁打クリアを最低限のノルマとして自身に課した。

 ホームランアーチスト復活へ、同じ左の強打者がそろった自主トレメンバーが刺激になっている。日本ハムの清宮、ロッテの安田が2年連続で参加し、前日18日から3日間は阪神・佐藤輝がスポット参戦。柳田は「凄い選手ばかりで素晴らしい打撃をする。本当に勉強になることがたくさんある。自分は今年35歳だけど、まだまだ負けないようにという気持ち。ライバルとしてもいい刺激をもらえている」。約3時間の練習では打撃に最も時間を割き、ひたすら振り込んだ。

 昨季はシーズン最終戦で優勝を逃しただけに、今季に懸ける思いは強い。「クビ差、ハナ差、何でもいいんで優勝したい」。シーズンに専念すると決意した主将にはリーグの頂点しか見えていない。(森 寛一)

 《自腹で競走馬購入プラン》柳田が自腹での競走馬購入プランを披露した。昨季に40本塁打を達成すれば、15年の年度代表馬・モーリスを生産した戸川牧場から競走馬をもらう約束だった。戸川牧場は昨季限りで現役引退した元西武の戸川大輔氏の家族が北海道で営む牧場。戸川氏が自主トレのメンバーだったことで事が進んでいたが、達成できなかった。今年は約束していないと話し、「(ノルマは)何本とかじゃない。自分で買います」と笑みを浮かべながら話した。

続きを表示

2023年1月20日のニュース