故障で罰金100万円か、ノルマ達成で家買ってもらうか! 広島・野間に新井監督が“期待”こめて珍指令

[ 2023年1月18日 05:02 ]

マツダスタジアムで自主トレを行った広島・野間
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 広島・野間峻祥外野手(29)が17日、マツダスタジアムで自主トレを行い、今季のシーズン1軍完走を誓った。所用のため同球場を訪れていた新井監督と偶然、遭遇した際には1度故障するたびに「100万円(の罰金)だぞ」と鬼指令を受けた。一方でノルマ達成時には「新井賞」の新設を期待し、プロ9年目は“ノーモア故障”で最後まで突き進む覚悟を示した。

 マツダスタジアムで取材に応じる野間の背後に1台の車が止まった。そこから降りてきたのは、なんと、新井監督だった。今年初の対面では想定外の先制パンチを食らった。

 「1回(けがを)したら100万円、2回(目)ピリッときたら200万円、3回(目)ピリッときたら300万円。分かる?3回(けがした)なら(合計)600万だぞ。よし、頼んだ。よろしく!」

 “ノーモア故障”へ今季は野間限定の罰金制が導入されることが決まった。まさかの鬼指令も、すべては期待の裏返しだ。「なかなか払えない…」。プロ8年目の昨季は85試合に出場。打率・312、16打点の成績を残したが、近年は下半身のコンディション不良など、度重なる故障に悩まされてきた。ジョークを交えた愛情ある激励に、野間も応える覚悟を示した。

 「毎年、何か(けがを)やっていますし、けがをシーズンに引っ張っている。本当にけがだけはしたくない…」

 モチベーションアップへ向けた提案も忘れなかった。指令を成し遂げた際には「もしかしたら(何かあるんですか)ね」と「新井賞」の新設に期待を寄せた。その言葉を報道陣から伝え聞いた新井監督は「家でも、車でも何でも買ってやる」と選手からの要求を受けることを約束した。

 当然ながら1軍シーズン完走へ向けた対策にも取り組んでいる。「細かい体幹や、細かい筋肉を意識してトレーニングしている。あとは(筋肉が)固まってくると動かなくなるので、柔軟やストレッチを結構やるようにしている」。今月28日に30歳を迎えるにあたり、年齢的なことも考えて、自主トレメニューを組んでいる。

 「オーバーワークになりすぎないように。全身に神経を張り巡らせながら、練習に入る前の準備をやっている。離脱しないこともそうですし、結果も求められるので、両方できるように。普通ですけど、けがをしないで結果を出す」

 今オフ、技術面ではバットの出し方やボールに対するコンタクトの仕方にも意識を配り、試行錯誤を続けている。来オフはマイホームか高級車か――。新たな目標を見つけた男が「新井賞」ゲットにも闘志を燃やす。(長谷川 凡記)

 ▽プロ野球の“ニンジン作戦”
 ★金本賞 07年から現役時代の金本(神)が若手投手の奮起のために企画。シーズン成績のノルマ達成なら1個100万円以上の高級腕時計をプレゼント。最低ノルマ以下なら丸刈りの罰ゲーム。安藤はスタートから4年連続挑戦も獲得ならず09年、10年と丸刈りに。
 ★フレッシュ大賞 09年に阪神・真弓監督が発案し現在も継続。開幕時30歳以下で年俸が3000万円以下の選手が対象。賞金総額1000万円でシーズン通して活躍した投手1人、野手1人を選出。発案の経緯から「M(真弓)―1グランプリ」とも呼ばれた。
 ★タイトルでご褒美 島内(楽)はシーズン中から石井監督に“打撃タイトルのご褒美”をおねだり。打点王の21年は100万円超の高級スニーカー。最多安打の22年は高級オーダースーツをゲット。今季は最新ドラム式洗濯機を狙うと宣言している。

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