西武・隅田 400万円増に驚き 千賀ら通う“虎の穴”で来季巻き返しだ

[ 2022年11月29日 05:29 ]

契約更改を終えた西武・隅田
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 虎の穴で覚醒だ!西武・隅田知一郎投手(23)が28日、埼玉県所沢市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、400万円増の年俸2000万円でサインした。21年のドラフトで4球団が競合した逸材も、1年目の今季はプロ初勝利の後にまさかの10連敗を喫するなど1勝10敗、防御率3・75。2年目の巻き返しへ向け、オフは「エース養成機関」とも称される「鴻江(こうのえ)スポーツアカデミー」の門を叩く予定だ。

 「(年俸は)上がらないだろうな…」と思いながら交渉の席についた隅田は、400万円増の評価に驚き、改めて期待の大きさを感じた。西日本工大から即戦力の期待を背負って入団し開幕第2戦だった3月26日のオリックス戦でプロ初勝利もそこから球団ワーストの10連敗。プロの厳しく高い壁。それを破るべく虎の穴に飛び込む決意を固めた。

 「体の使い方や自分はどういうフォームが合っているか。自分をもっと知りたい」。スポーツトレーナーの鴻江寿治氏(56)が福岡県内で主宰する「鴻江スポーツアカデミー」。その門を叩く計画を立てている。例年1月の自主トレにはこれまでソフトバンク・千賀、巨人・菅野らが参加。「もし会えたらいろいろと聞いてみたい」と目を輝かせる。

 同アカデミーは各自の体格に合った投球フォームを模索する。隅田にとっては「一年を通して投げられる強い体をつくりたい」という目標とともに、調子を維持して長いシーズンを乗り切るための効率のいいフォームを構築することが狙いだ。

 契約更改を終えた隅田は都内でスポンサー企業などを対象に3年ぶりに開催された「感謝の集い」に出席。トークショーでは松井監督らと登壇し「今季の借金を来年取り返します」と誓った。今季は1勝10敗だったため指揮官は「10勝1敗ということでしょう」。チームは慢性的に先発左腕が不足しており、23歳への期待は大きい。

 「来年こそ、逆襲の一年にしたい」と隅田。今季に味わった屈辱を晴らし、飛躍する。(鈴木 勝巳)

 ▽鴻江スポーツアカデミー スポーツトレーナーの鴻江寿治氏が福岡県で主宰。1月の自主トレ期間中の合宿にはこれまで巨人・菅野、ソフトバンク・千賀、中日・大野雄、DeNA・今永らエース級の投手が参加。ソフトボール女子日本代表の上野由岐子も一緒に練習を行った。腕から始動した方がいい「うで体(猫背)」、下半身主導がいい「あし体(反り腰)」などの独特の理論で投球フォームをデザインする。隅田は「うで体」だという。
 

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2022年11月29日のニュース