ソフトB・イヒネ、理想は“遊撃を守る柳田” 走攻守全て規格外、両親の母国ナイジェリアに届く活躍を

[ 2022年11月28日 05:00 ]

仮契約を終え、クリスマスツリーを背に笑顔でガッツポーズするイヒネ(撮影・椎名 航)
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 ソフトバンクからドラフト1位指名を受けた愛知・誉高のイヒネ・イツア内野手(18)が27日、名古屋市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金8000万円、年俸800万円(金額は推定)で合意した。球団幹部から世界一の遊撃手を目指してほしいと期待をかけられ、1年目からの活躍を決意。柳田悠岐外野手(34)の打撃と走塁を備えたスケールの大きい遊撃手になり、その名を両親の母国であるナイジェリアなど世界中にアピールしていく。

 目指すは両親の母国であるナイジェリアにも届く活躍だ。永井智浩編成育成本部長らから「世界一のショートを目指してほしい」と声を掛けられ、イヒネは「期待に応えられるように頑張っていきたい」と決意。走攻守の全てで規格外の遊撃手を目指していく。

 高校入学後しばらくは控えだったが、2年時に外野手から遊撃手に転向して素質が開花した。遠投110メートルなど抜群の身体能力を生かした躍動感あふれるプレーが持ち味。「今宮選手の後継者というか、遊撃を守る柳田選手のようになってほしいというふうに言われた」とイヒネ。柳田のパワフルな打撃に今宮の守備力を備えた、過去にいないタイプの遊撃手が理想像だ。

 イヒネ自身が掲げる理想も高く、「トリプルスリーをずっと目標にやっていきたい」と力強かった。現在の正遊撃手の今宮は高卒2年目に1軍デビューを果たしたが、「(1年目から)1軍の試合で結果を残すことを目標にやっていきたい」と語った。

 愛知出身でナイジェリアに行ったのは小学5年の時に一度しかない。首都アブジャに親戚らを訪ね、「向こうで盛んなサッカーばっかりやってた」という。イヒネが活躍すれば現地での野球の認知度も上がるはず。かつてないスケールの遊撃手になり、「Ikhine」の名前を世界にとどろかせる。(森 寛一)

◇イヒネ・イツア 2004年(平16)9月2日生まれ、愛知県出身の18歳。小3で瑞穂イーグルスで野球を始め、萩山中では東山クラブに所属。誉では1年秋からベンチ入りし、2年秋から背番号6でレギュラー。今夏は正遊撃手として愛知大会3回戦敗退。甲子園出場はなく、公式戦打率・514、高校通算18本塁打。両親はナイジェリア出身。50メートル走6秒2、遠投110メートル。1メートル84、82キロ。右投げ左打ち。

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