広島・新井監督、相手が嫌がるリードオフマン熱望 近年固定できず「誰でもチャンス」

[ 2022年11月27日 05:00 ]

ボートレース宮島のYouTube配信に出演した広島・新井監督(宮島ボートレース企業団提供)
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 広島・新井貴浩監督(45)が26日、来季の打順に言及し、切り込み隊長の台頭を求めた。機動力野球をけん引し、波状攻撃の軸となる重要なポジション。「誰でもチャンスはある。決まっていないから」と強調し、フラットな視線で人選する意向を示した。

 「成長が楽しみな選手が数多くいる。誰に適性があり、誰が出てくるか分からない。一つ楽しみではある」

 68試合で務めた野間を筆頭に今季も8選手が起用されるなど、近年は固定できていない1番打者。「出塁率が高く盗塁もできる選手で、早期に固めるのが理想」としつつ、発展途上の若手が多い現実を踏まえ、柔軟な対応にも含みを持たせる。

 「力を付けるキャンプ、オープン戦で決めてることだろうし、もしかしたらシーズンに入っても競争は続き、流動的になるかも」

 現役時代の実体験がある。俊足打者を1番に置いた場合「配球に偏りが出てくるので、(狙い球を)待ちやすい」。田中広―菊池涼―丸(巨人)のタナキクマルが1~3番を担ったリーグ3連覇(16~18年)や、中日のアライバ(荒木―井端)コンビにも触れた。

 「僕が4番を打っている時はタナキクマルに“今日は(二盗)イケるか?イケるなら2ストライクまで待つぞ”とか。そういう連携を取っていた。アライバコンビも簡単に三振しないし、相手からしたらすごくイヤ」

 2~3番打者まで巻き込んだ攻撃論。強いチームには上位にそうしたレギュラー陣がいる。まずは要となる「相手がイヤがる」リードオフマン発掘。再建を託された新指揮官は冷静に見定める。

 ▽広島の1番打者事情 セ・リーグ3連覇の16~18年は田中広で固定。同じく2番固定の菊池涼と「タナキク」コンビを組んでいた。19年、田中広が打撃不振から5月に1番を外れて以降、シーズンごとの最多1番打者は19年西川(60試合)、20年西川(30試合)、21年菊池涼(58試合)、22年野間(68試合)と100試合以上で1番を務める後継者は現れていない。

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2022年11月27日のニュース