巨人・井上 来季飛躍の4年目へ今永イズムで「貯金10」目指す

[ 2022年11月23日 05:27 ]

契約更改を終え、会見をする巨人・井上(球団提供)
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 巨人の井上温大(はると)投手(21)が22日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、140万円増の年俸650万円でサインした。3年目の今季はプロ初勝利を挙げ、今月に行われた侍ジャパンとの強化試合でも好投するなど伸び盛りの左腕は来季目標を大きく「貯金10」に設定。実現するため、同じ左腕で初めて合同自主トレを行うDeNAの今永昇太投手(29)に密着し、全てを学ぶ。

  目標は高い。貴重な先発左腕として球団の期待も大きい。140万円増の来季年俸650万円で契約を更改した井上は「(球団から)先発ローテーション投手として貯金を10個ぐらいつくってほしい、と言われた。期待に応えたい」と誓った。

 高卒3年目の今季は9月23日の中日戦で念願のプロ初勝利。今月6日の侍ジャパンとの強化試合では先発に抜てきされて3回1安打無失点と快投したが、レギュラーシーズンはその1勝に終わった。そんな左腕がいきなり来季に貯金10をつくるための秘策。「今永ウオッチャー」となる。

 しなやかなフォームから最速150キロの直球を繰り出す左腕。直球を球速以上に見せる投球スタイルは今季は無安打無得点も達成したDeNAのエース左腕・今永と同じタイプだ。「YouTubeで奪三振集を見たりする」と参考にしてきた憧れの存在。面識はなかったが巨人の先輩左腕・中川を通じて弟子入りを志願し、今オフに合同自主トレを行えることになった。

 課題克服へ、まずは今永からチェンジアップを学ぶ。「変化球の球種が少ないので、あと一つ、自信を持って投げられる球種を増やせれば長いイニングを投げられる」。もちろん投球の軸となる直球も勉強するつもりで「球質だけじゃなくて制球もいい。内外角をどういう意識で投げているか聞きたい」と言う。その他にも練習方法、キャッチボールへの意識など、今永の一挙一動に目を光らせる。

 「(身長1メートル75で)人よりも体が小さくて、数値的な筋肉量も少ない」という井上は1メートル78ながら球界を代表する左腕として君臨する今永の食事にも興味があり「どういう食事をしているのかを聞いてみたい」と目を輝かせる。今永と共有する全ての時間を成長につなげる。

 ◇井上 温大(いのうえ・はると)2001年(平13)5月13日生まれ、群馬県出身の21歳。前橋商では甲子園出場なし。19年ドラフト4位で巨人入りし、21年5月に左肘を手術。同年オフに育成契約となったが、今年7月11日に再び支配下選手。9月23日の中日戦でプロ初勝利を挙げた。1メートル75、78キロ。左投げ左打ち。

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2022年11月23日のニュース