阪神・岡田監督、初“カミナリ”落とした 挟殺プレーで欲張るな!アウトはひとつでいいんや!

[ 2022年11月18日 05:15 ]

ケースノック後にナインを集めた岡田監督(左から3人目)(撮影・岸 良祐)
Photo By スポニチ

 阪神は秋季安芸キャンプ第4クール最終日の17日、午前中に行われたケースノック終了後に、岡田彰布監督(64)がプレーを中断させて野手陣を緊急招集。円陣では一挙両得を狙った挟殺プレーに対して、初めて“カミナリ”を落とし、守備についての意識の徹底を求める一幕があった。

 問題となったのは挟殺プレーで捕手・坂本の判断だった。1死一、三塁という状況を設定した三塁、本塁間のプレー。三塁走者との差を詰めることができない中、三塁進塁を狙った一塁走者を先にアウトにしようと、カバーに入った遊撃手に送球した。

 すぐさま「(アウトは)ひとつでいいんや。ひとつで」と岡田監督が大きな声を発した。その後も同じような光景がみられた。ケースノック終了後に全員集合をかけた。問題を指摘した。

 「タッチや。タッチ。うまいことふたつも(走者を)殺せるかいな。相手も逃げる。ひとつ殺せばええのに、ふたつ殺そうと思って両方セーフになるときがある。こっちからふたつを誘いに行く必要はない、ない」と選手に状況判断の徹底を求めた。

 岡田監督の持論は「あわよくば、という願望で野球をしてたら勝てへん」というもの。欲張りすぎると、いいことはまずない。一挙両得を狙うと、オールセーフでピンチを広げる可能性もある。まさに二兎(にと)を追う者は一兎も得ず――。岡田監督はきつい口調で意識の徹底を求めた。

 指摘された坂本も「勝つためにアウトを取るための指摘でした。カミナリとかじゃない。僕がタッチできるかできないかというところで2回もミスが出た。プロとして恥ずかしいし、しっかり確認してやらないと」と再発防止を誓った。

 色気を出してアウトを欲張るのではなく、確実に取れるアウトを確実に取る。1点は与えても2点目、3点目につながらないように最少失点で踏みとどまる。野球というゲームはその積み重ね。守りを重視する岡田野球の基本方針を全員が共有していた。(鈴木 光)

続きを表示

2022年11月18日のニュース