ロッテ・高部 年俸250%増で「白血病基金」設立へ「野球を続ける理由の一つ」

[ 2022年11月18日 05:23 ]

盗塁王とゴールデングラブ賞に輝いた高部は、来季パワーアップを誓う
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 3年目で盗塁王と外野部門のゴールデングラブ賞に輝いたロッテ・高部がZOZOマリンで契約交渉に臨み、2500万円アップの来季年俸3500万円で更改。「高部基金」の実現に近づいた。

 16年に弟・晴斗さん(享年16)を白血病で亡くし、プロ入りした時から「1安打につき1万円」を白血病患者の支援基金にしたい、と誓っていた。「野球を続ける理由の一つとして、それがある。病気と闘っている子供たちに、少しでも何かしたい気持ちは変わらず持っている」。過去2年間は計9安打で年俸は上がらず、基金立ち上げは難しかった。

 今季は打率・274、リーグ2位の148安打を放ち、44盗塁をマーク。年俸は250%も跳ね上がった。今オフの設立を目指し、球団と安打数、盗塁数といった対象項目、寄付先などを詰めていく。今年6月には、病気で長期療養中の子供を支援する事業の一環として、チームに小学5年の宇都宮幹汰君が入団。弟と同じ病気と闘う少年からもらった手紙は、本拠地のロッカーに飾っている。

 10月3日。高部は「今季終了した翌日に行きました」と晴斗さんの墓前で手を合わせた。「コロナが落ち着いたら(闘病中の子供たちとも)会いたい」。今後は病院を直接訪問することも考えている。 (横市 勇)

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2022年11月18日のニュース