DeNA 躍進支えた伊勢&エスコバー 勝利目指しつつ意識すべき両腕の「勤続疲労」

[ 2022年11月17日 08:00 ]

DeNAのエスコバー(左)と伊勢
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 今季DeNAは、三浦監督就任2年目で昨季の最下位から2位に浮上した。

 躍進の主な要因は、昨季4・15(リーグ最下位)の防御率が3・48(同3位)に減少したこと。失策数も同73(同3位)から64(同1位)に減り、ディフェンス力が向上した。

 一方、自慢の打線は、チーム打率は・251(同2位)ながら、得点数は昨季の559(同2位)から497(同4位)に減った。そして接戦が増え、今季2点差以内の試合の勝敗は、77試合41勝34敗2分け、勝率・547となった。

 その中で、チーム貢献度2トップと言えるのが、救援で71試合登板の伊勢(3勝3敗1セーブ39ホールド)、70試合登板のエスコバー(4勝2敗2セーブ34ホールド)だろう。

 だが来季、4半世紀ぶりの日本一を狙う三浦DeNAで、果たしてこの両腕が今季同様に「フル回転」することができるのか。ほぼシーズンの半分に登板した疲労は相当なもの。できるなら、その登板数は抑えたい。

 秋季トレーニング中、石井チーフ打撃コーチに質問をぶつけた。「今年は1―0の勝利(6試合、昨季はなし)も多かった。例えばその試合で、中盤までに3点、4点と取れていたら伊勢、エスコバーの登板を抑えられたのでは?」

 同コーチの答えは「それは凄く感じる。いい投手が来ると打てないが、それでも2点、3点、4点、5点と取らないといけない。来季へ向け、打線をどう上げていくかに取り組みたい」だった。

 ちなみ今季2点差以内77試合で伊勢は50試合、エスコバーは48試合に登板した。いかに2人が期待に応えて続けていたかがわかる。

 来季は、序盤、中盤での得点力を上げ、この両腕の登板数を50試合台に抑えるのが理想。簡単な話ではないが、勝利を目指しながらも選手の「勤続疲労」にも目を向けないと、近い将来大きな痛みを伴うことになる。(記者コラム・大木 穂高)

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2022年11月17日のニュース