日本ハム 新球場問題で謝罪 「公認野球規則の解釈、認識が不十分であった」と説明

[ 2022年11月14日 19:27 ]

公開されたエスコンフィールド北海道(撮影・高橋 茂夫)
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 プロ野球の臨時12球団代表者会議が14日、オンラインで開催され、来年3月に開業する日本ハムの本拠地「エスコンフィールド北海道」のファウルゾーンのサイズ問題について協議された。冒頭、日本ハムの川村浩二球団社長兼オーナー代行から球場建設の経緯と説明が不十分だった旨を謝罪。その上で野球規則に従うよう23、24年オフシーズンに改修する計画を示したことで、他球団も了承。予定通り来春3月30日にパ・リーグ開幕戦を同球場で行うことで一致した。

 これを受け、新球場を保有・運営する株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント(以下、「FSE」)は、日本ハムと対応について協議を行い、球団から12球団代表者会議の場で、謝罪と現時点で検討している本件への対応案を説明したと発表した。

 説明は以下の通り。
 「具体的には、FSEにおいて2023年シーズンオフ以降に公認野球規則の基準に合致したスタジアムとすべく、設計会社や施工会社と改修計画を進めていくという内容で、これを条件に2023年シーズンの当球団のエスコンフィールドHOKKAIDO使用についてNPBと11球団の同意を得ました。本件が発生した原因として、FSEおよび当球団において公認野球規則の解釈、認識が不十分であったことが挙げられ、もっと早期に本件について自ら気付き、関係各所に相談すべきであったと受け止めております。このような事態を招きましたことを、プロ野球界に関わる方々、エスコンフィールドHOKKAIDOの開業を楽しみにして下さっているファンの皆様へ、心からお詫び申し上げます」

 【経緯について】
 エスコンフィールドHOKKAIDOの本塁からバックストップまでの距離が50フィート(15・18m)で設計され、NPBから日本の公認野球規則の基準を満たしていないと指摘があり、11月7日(月)の実行委員会において日本野球規則委員会等に事前の確認をとらず、進め方が適切でなかった点をお詫びしました。すでに建設工事は開業を4か月後に控えて最終段階を迎えており、来春までの改修が現実的でないことを説明しましたが、NPBならびに他球団から問題が解消できるか否かの判断材料を示すよう求められました。

 【独自の解釈が生じた背景】

 今回、エスコンフィールドHOKKAIDOの設計を担当した米国設計会社HKS社[本社:アメリカ・テキサス州]より、米国の公認野球規則(OFFICIAL BASEBALL RULES)」に準じたMLBにおいては問題がない旨の説明を受けました。OFFICIAL BASEBALL RULESの原文を確認し、本塁からバックストップまでの距離として記載のある60フィートは推奨(recommend)と解釈しました。

 ◆北海道日本ハムファイターズ 川村浩二代表取締役社長兼オーナー代行コメント
 「このたびのエスコンフィールドHOKKAIDOの規格の問題につきましては、ファンの皆様や関係者の方々にご心配をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます。エスコンフィールドHOKKAIDOは、“ファンの喜び”や“新しい観戦スタイル”をコンセプトに、MLBの球場設計について実績のある米国の設計会社にFSEから設計を発注するなど、MLBの事例を参考にした臨場感のある球場作りを進めてまいりましたが、日米の規則の差に関する確認や相談が不十分となるなど、そのプロセスに問題がありました。そのため、本日の12球団代表者会議にて、謝罪とともに、公認野球規則の基準に合致するための2023年シーズンオフ以降の改修計画案をFSEと協力して進めることなどを説明し、当球団がエスコンフィールドHOKKAIDOで2023年シーズンを開幕することおよびその後の使用を認めていただきました。当球団は、2023年の開幕に向けてしっかり準備を進めていくとともに、野球界の発展、ファンサービスの進化のために今後も尽力していきます」

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