阪神・西純 完投増&2桁勝利へ新球カットボール試投「うまくカウントを取れたら」

[ 2022年11月11日 05:15 ]

<阪神秋季キャンプ> 安藤コーチ(左)の指導のもと、下半身の強化トレにぞのむ(左から)桐敷、西純、鈴木、岡留、川原、及川、岩田(撮影・大森 寛明)
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 新境地開拓へ向けて新球習得に本格着手した。岡田改革の一環で投手陣は第2クールまでブルペンは「直球オンリー」だった。第3クールに入って変化球が解禁。阪神・西純は投手全体のテーマである「強い直球」を継続しながらも新球となるカットボールを試投した。

 「横(に曲がる)変化球にあんまり自信がなくて、フォークに頼って(シーズン中は)ホームランを打たれることが多かった。(持ち球の)横の変化でスライダーは曲がりすぎるので、カットボールでうまくカウントを取れたらと思って」

 先発完投を目標に掲げる右腕にとって、打者の手元で小さく曲がり、打ち気を誘いながら球数を稼ぐ省エネ投法はまさに理想だ。今季は5月18日のヤクルト戦(神宮)で9回1失点に抑えてプロ初完投を記録。それでもシーズンを通して完投はこの1度に終わった。フォークにかわる有効球種の不足で、好不調の波が激しかったことを痛感。「完投するために」と新たな武器を手に入れることを決意した。

 この日は75球のうち投じたカットボールはわずか5球だった。第2クールを終えた時点でブルペンでは直球だけで計416球を投じた。直球の精度は着実に向上。そこにカットボールが加われば確実に投球の幅も広がる。「(新球は)全然ダメですね。まだまだ、これから練習していきたい」と意欲。岡田監督からも来季の「2桁勝利」活躍を期待される右腕。「(投球の)幅も広がるように(やっていきたい)と思います。このキャンプ中、12月も練習していきたい」。来季は高卒4年目となる21歳の進化は止まらない。(石崎 祥平)

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2022年11月11日のニュース