オリ・吉田正 連覇へ、10・2の雪辱へ「勝って終わりたい」 14年ソフトに目前胴上げ許した因縁の日

[ 2022年10月2日 05:00 ]

打撃練習を行うオリックス・吉田正(撮影・成瀬 徹)
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 ソフトバンクは優勝マジック1で迎えた1日の西武戦にサヨナラで敗れて足踏みし、1ゲーム差の2位・オリックスが連覇の望みをつないだ。パ・リーグは2日に全日程が終了。優勝の可能性がある2チームが同日にシーズン最終戦を迎えるのは史上4度目で、別カードでの決着は54年ぶりだ。ソフトバンクはロッテに勝つか引き分けで優勝。敗れた場合、オリックスが楽天に勝てば逆転優勝が決まる。運命の「10・2」に注目が集まる。

 オリックスの首脳陣、選手たちは仙台市内の宿舎でテレビ画面を通して西武―ソフトバンクの激戦にくぎ付けだった。午後9時45分。ソフトバンクが敗れ、リーグ連覇の望みがつながった。

 1日は本拠地・京セラドームで全体練習後に仙台入り。きょう2日の楽天とのレギュラーシーズン最終戦に備えた。選手会長の吉田正は選手を代表し、「勝って終わりたい。勝ちたいです。いい緊張感といい雰囲気でやれている。みんなと一緒に喜びを分かち合いたい」と言い切った。

 残り1試合。9月に3チームが0ゲーム差にひしめくなど歴史的な大混戦は、ついに「閉幕日」までもつれ込んだ。記憶に残るのは14年だ。10月2日に最後の直接対決でソフトバンクにサヨナラで敗れ、目前で胴上げを許した。くしくも今回も同じ「10・2」決戦。8年前の悔し涙を晴らす舞台は整った。

 吉田正は昨季25年ぶりのリーグ優勝では故障のため9月出場は8試合だけ。今秋は体の不安もなく、9月は21試合出場で月間打率・413、7本塁打、23打点と好調を保ち、10月決戦にも万全で臨むことができる。

 田中将が先発した9月24日の対戦では5回の2ランを含め、1試合6打点の大暴れ。弾みがつき、自己最多88打点まで積み上げた。2差で追う西武・山川との争いにも決着をつけるだけだ。「一番をずっと目指してやってきた。チーム成績があって、個人成績もあるのがベスト。最終的にそうなればいい」。球団では95年イチロー以来、27年ぶりの日本人打点王の先に逆転優勝が見える。(鈴木 光)

 ▽ソフトバンクとオリックスの14年10・2決戦 首位ソフトバンク、2位オリックスがゲーム差なしで、10月2日に直接対決最終戦を迎えた。ソフトバンクはシーズン最終戦でもあり、勝てば優勝。さらに2試合を残すオリックスは、勝てばマジック1が再点灯という状況で激突。延長10回、ソフトバンクが松田のサヨナラ打で、マジックが点灯しないまま優勝を決めた。敗れたオリックスのT―岡田らナインは悔し涙を流した。

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2022年10月2日のニュース