オリックス・T―岡田「とにかく結果を」逆襲に懸ける思い 逆転連覇のキーマンに

[ 2022年9月28日 09:00 ]

オリックスのT-岡田
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 最終盤まで、もつれそうな様相となっているパ・リーグの優勝争い。首位・ソフトバンクを追走し、逆転連覇を目指すオリックス・T―岡田は、「僕らは勝つしかないですから」と短い言葉に強い決意を、にじませた。

 「僕らはやるしかない。勝つしかない。チームの勝ちにつながるようにやるだけです」

 最終戦は、両軍ともに10月2日。因縁めいた、ものがある。8年前の同日、ゲーム差なしの勝率1厘差で迎えたソフトバンクとの大一番。1―1の延長10回1死満塁で、比嘉が松田にサヨナラ打を浴び2位終戦。T―岡田は4打数無安打だった。悔し涙は止まらなかった。「あまり思い出したくない過去ですよね」と、こぼしたこともあった。それだけに、逆襲に懸ける思いは強い。

 今季は開幕前の3月18日、阪神とのオープン戦で「右ふくらはぎの筋損傷」で離脱。復帰戦となった5月29日の中日戦で今季初登録され、1号ソロを含む2安打3打点。上昇気配が漂ったが、下半身に集中する古傷などコンディション不良もたたって、7月14日に出場選手登録を抹消された。2軍調整中だった8月中旬には、新型コロナウイルス陽性判定を受けて隔離療養も経験した。

 「右ふくらはぎを痛めて、踏み込む方の足ですから、どうしてもインパクトの瞬間に、かかとに体重が掛かりやすいような感覚があって、今までファウルにできていた球が当たらない、というのはありました」。難しい調整が続く中で懸命に状態良化に務めてきた。

 昨季115試合で打率・241、17本塁打、63打点。首位攻防バトルとなった同年9月30日のロッテ戦では2点を追う9回2死から起死回生の逆転3ラン。失速気味だったチームを鼓舞し、25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。“T―岡田が打てば、チームが乗る”のは、多くのファンも知るところ。デッドヒートが続く最終局面で、ラストパートを懸ける意味でも、その打棒に期待が懸かる。

 「今も感覚は良くないのはありますが、そんなことは言っていられない。とにかく結果を出せるように」とT―岡田。逆転連覇へ、背番号55がキーマンの1人になる。(記者コラム・湯澤 涼)

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2022年9月28日のニュース