離れる父子の心をつないだ日本ハムのひと夏の夢企画 今川、杉谷、伊藤が野球少年の夢をサポート

[ 2022年9月24日 11:00 ]

日本ハムの「北海道シリーズ2022 HOKKAIDO be AMBITIOUS」のファン参加型企画でファーストピッチを終え、今川(右)と記念撮影する坂上千明くん(左)
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 夏休みには全国各地の球場で多くの子供たちの笑顔が見られた。日本ハムは8月中に行った「北海道シリーズ2022 HOKKAIDO be AMBITIOUS」のファン参加型企画として、ファンからかなえたい夢を募集。この企画で夢がかなった一人が千歳市在住の坂上千明くん(10)だ。

 父・裕紀さん(40)が静岡県で今年3月から単身赴任生活を開始。父子の楽しみだったキャッチボールの時間が大幅に減った。そこでこの企画を知った千明くんが裕紀さんと札幌ドームでキャッチボールをする夢をかなえるために応募。見事に当選し、8月11日の西武戦でファーストピッチセレモニーを務めた。裕紀さんが驚いたのが、自身が投げるだけでなく、父を捕手役に指名してくれたこと。「子供がキャッチボールをしてほしいと思っていてくれたのがうれしかった」と目を細めた。

 ファーストピッチセレモニーでは今川が打席に立つサプライズ演出。「緊張で顔がひきつっていた」という千明くんだが、ベンチから杉谷が名前を呼んで応援してくれたことで勇気づけられ、見事にノーバウンド投球でストライクを取った。3万3754人の大観衆から拍手が送られ「うれしかった。マウンドから本塁まで遠くて、これを普通にやっているプロ野球選手は凄い」と満面の笑みを浮かべた。

 投球前に練習している際には伊藤が応援に駆けつけてくれ、記念撮影。日本ハムナインの温かさに触れ、千明くんは「優しくて体がごつくて、俺もそうなりたいと思った」とプロ野球選手になりたいという大志を抱いた。裕紀さんも「硬球をあの距離でストライク投げられるほど力強くなったのか」と離れて暮らすようになった息子の成長を実感。父子にとって一生忘れられないひと夏の思い出となった。(記者コラム・東尾 洋樹)

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