ロッテ・山口 球団日本選手最年少3発&落合以来の8打点!!「打ち過ぎて怖い」

[ 2022年9月23日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ13―5オリックス ( 2022年9月22日    京セラD )

<オ・ロ>8回2死一、二塁、この日3本目の本塁打を放ち、ガッツポーズで生還する山口(撮影・北條 貴史)
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 ロッテは22日、オリックス相手に18安打13得点の猛攻で大勝。山口航輝外野手(22)が3本塁打を含む8打点と大暴れした。1試合3本塁打は球団の日本選手では最年少で、8打点は球団で82年の落合博満以来、40年ぶりの快挙。5位ながらCS圏内まで2・5ゲーム差に迫り、逆転進出に望みをつないだ。

 8回の第5打席。山口は打った瞬間に確信した。東の116キロのカーブを捉え、左翼席に1試合3本塁打となる14号3ラン。「打ち過ぎて怖い。今日、気をつけよう」と冗談も飛び出した。

 4回無死一塁では山岡の140キロのカットボールを左翼5階席まで12号2ランを運んだ。7回は村西の131キロカットボールを左越え13号ソロ。今季22歳5カ月で放ったヤクルト・村上より早い22歳1カ月で1試合3発。「たまたま。山口一族が来ていたので、恥かけない」と喜んだ。

 高校は秋田・明桜(現ノースアジア大明桜)だが出身は大阪。この日は球場に両親や親戚、友人ら約20人が観戦に訪れていた。京セラドームとの相性は抜群。今季は8試合で28打数11安打、打率・393と大当たりだ。

 井口監督政権下の18年ドラフト4位入団。今季はレアード、マーティンの不振もあってここまでチーム最多の35試合で4番を任されている。指揮官の期待は大きいが、10日の楽天戦で11号を放った後は9試合でわずか3安打。映像を何度も見直して「力を抜いて体全体を使って打つイメージ」とフォームを修正し、7番に降格した試合で結果を出した。

 初回の2点二塁打を含め、球団では、史上最年少の28歳で3冠王に輝いた82年の落合博満以来40年ぶりの8打点。コンディションは万全だったかと思いきや、「昨夜は部屋でぐったりでした」とこぼした。東京から移動した際、新幹線が品川駅でストップ。車内で缶詰めになった。大阪の宿舎に到着したのは1時間半遅れの午後9時半過ぎだったが、試合では疲労を感じさせなかった。

 負ければリーグ優勝の可能性が完全消滅する崖っ縁で今季最多13得点の大勝。ヒーローは井口監督に「甘い球をしっかり捉えた」と称えられた。お立ち台では得意の俳句も披露。「秋の夜 まだ諦めぬ 3アーチ」。3位・楽天まで2・5ゲーム差。逆転CS進出へ、山口は本気だ。(君島 圭介)

 ◇山口 航輝(やまぐち・こうき)2000年(平12)8月18日生まれ、大阪府出身の22歳。秋田・明桜では「4番・投手」として2年夏の甲子園出場も右肩負傷で登板なし。3年夏は秋田大会で吉田輝星(現日本ハム)擁する金足農に決勝で敗れた。高校通算25本塁打。18年ドラフト4位でロッテ入団。昨季は78試合に出場し、打率.207、9本塁打、20打点。特技は俳句。1メートル83、97キロ。右投げ右打ち。

 《球団最年少》22歳1カ月の山口(ロ)が自身初の3本塁打を含む4安打8打点。ロッテの1試合3本塁打は20年7月28日楽天戦で井上が記録して以来15人、23度目の球団タイ。1試合3本塁打の最年少は63年土井正博(近鉄)の19歳6カ月で、チームでは90年初芝の23歳5カ月を抜く最年少記録(外国人は除く)。また、1試合8打点以上は82年8月4日南海戦の落合博満(8打点)以来40年ぶりチーム6人目(球団記録は59年山内和弘の9打点)。

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