阪神・陽川 鍛え続けた努力報われた492日ぶり弾 矢野監督も称賛「一発で流れを変えてくれた」

[ 2022年9月21日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4-5DeNA ( 2022年9月20日    甲子園 )

<神・D>8回無死、同点ソロ本塁打を放ち、ゴリラポーズを決める陽川。左は中野(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 ゴリラポーズが甲子園を震わせた。阪神に敗色ムードが覆いはじめた空気をひと振りで陽川が変えた。8回無死から代打で4番手・エスコバーと対戦。ベンチで出番を待った男のバットから快音が飛びだした。

 「2球で追いつかれてしまったけど、何とか食らいついていった」とカウント0―2から156キロをファウルし、ボールになる変化球をしっかり見極めた5球目。155キロ直球は左翼ポール際に飛び込む1号同点ソロ。諦めない姿勢を背番号55が体現した。

 1軍登録と抹消を繰り返し、今季出場41試合目、69打席目に飛びだした飛距離112メートルの魂のアーチだ。鳴尾浜でも甲子園でも変わらず、自分のスイングを求め、体を鍛え続けた努力が報われ、一瞬ではあったが、ベンチに勇気と笑顔を取り戻した。

 「とにかく塁に出ることだけを考えていた。しっかりと自分のスイングが出来たし、最高の結果になって良かった」

 21年5月16日の巨人戦(東京ドーム)以来、492日ぶりのホームラン。矢野監督も「一発で流れを変えてくれた」と勝負強さを認めた。起死回生の一打も勝利にはつながらなかったが、陽川はまだまだ諦めない。闘志は熱い。(鈴木 光)

続きを表示

2022年9月21日のニュース