きつねダンスパワーで日本ハム快勝!“プロデューサー”松本剛がV打&“ダンサー”加藤が完封

[ 2022年9月20日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム4―0ロッテ ( 2022年9月18日    札幌D )

<日・ロ>スタンドのファンに手を振る松本剛(左)と加藤(撮影・高橋茂夫)
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 「きつねダンス」のリズムに乗り、投打の柱が躍動した。日本ハムはロッテに4―0で快勝。加藤貴之投手(30)が今季2度目の完封勝利を挙げれば、初の首位打者を狙う松本剛外野手(29)が先制打を含む2安打を放った。

 会場の熱気が冷めやらぬまま迎えた初回だ。日本ハム打線が“コンコン”と快音を鳴らした。清宮二塁打、細川バント安打で無死一、三塁。松本剛は相手先発・鈴木のスライダーを捉え、先制の左前適時打を放った。この回、犠飛を挟む6安打で一挙4得点。試合の主導権を握る華麗な先制劇に、松本剛は別の力が働いているように感じていた。

 「お客さんも“きつね”を見にたくさん来てくれて、そのおかげで僕らもモチベーション高く試合ができた。“きつね”のおかげだと思います」

 この日は「きつねダンスDAY」。話題沸騰中の「きつねダンス」の曲「The Fox」を歌うノルウェーの兄弟コメディーデュオ「Ylvis(イルビス)」が試合前に、球団公式チアリーダー「ファイターズガール」とスペシャルライブを実施した。会場のボルテージは最高潮。球団公式YouTubeできつねダンスに参加する選手の人選を担当する「プロデューサー」と自称する松本剛が、勢いをそのまま打席に持ち込んだ。

 リズムに乗ったのは打線だけではない。先発した加藤も初回をわずか6球で3者凡退に仕留め、最高の立ち上がりでその裏の攻撃に勢いを与えた。8回に2死一、三塁のピンチを切り抜けると「あまり言わないんですけど」と、自ら志願して9回のマウンドへ。球団YouTubeできつねダンスを踊ったように、軽やかに6安打で今季2度目の無四球完封を飾った。これで新人だった16年に並ぶ自己最多の7勝目だ。

 前日18日に9年ぶりの最下位が確定。開幕から一度も最下位を脱出したことのないチームだが、今季は新庄監督の言動や奇策、そしてきつねダンスが球界内外で注目を集めた。しかし、本来チームが目指すところは優勝争いの中で躍り、輝くこと。松本剛は「来年こそは野球で注目を浴びられるようにしたい」と決意を語った。

 今季残り8試合。この日で打率・351に上げた松本剛は初の首位打者獲得、加藤は残り3回1/3に迫る2年連続の規定投球回達成が目前にある。松本剛が「そこは目指しているし、獲りたい」と意気込めば、加藤は「もう(登板予定は)1試合。イニング関係なくしっかり投げたい」と言った。目標を果たし、飛躍の来季へとつなげる。(清藤 駿太)

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