ヤクルト・村上「1号記念日」も王さん超え日本選手最多56号お預け 打線沈黙でチームは今季8度目零敗

[ 2022年9月17日 05:10 ]

セ・リーグ   ヤクルト0―8中日 ( 2022年9月16日    バンテリンD )

<中・ヤ>7回、一ゴロに倒れ、ベンチに戻りガックリの村上(撮影・椎名 航)
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 敵地ファンからも拍手が起きた。ヤクルト・村上が打席に向かう。マウンドには根尾。スコアは0―8。9回2死でも観客は席を立たない。両軍ファンの誰もが、日本人最多の56号を期待していた。

 「56本目を打ちたいと思いますし、次へ、次へとしっかりホームランを打てるように頑張りたいです」と意気込んでいた主砲は7回までの3打席は相手のエース・大野雄の前に凡退。最終打席に立つと根尾も真っ向勝負を挑んできた。フルカウントからの6球目。厳しい内角を攻められたスライダーが外れて四球。一斉にファンが席を立った。その光景が村上に対する注目度の高さを物語っていた。

 この日は「プロ1号記念日」だった。入団1年目の18年9月16日。プロ初昇格を果たし、即「6番・三塁」で出場。高校通算52本塁打を放ち「肥後のベーブ・ルース」と呼ばれた怪童はプロ初打席で右翼席にアーチを描いた。鮮烈なデビューにも「次もチャンスがもらえるなら結果を残して必死に食らいついていきたい」と無我夢中だった18歳。わずか4年で世界が注目する打者にまで急成長した。

 主砲の56号はお預けで、打線もわずか2安打で今季8度目の零敗。最下位の中日に2年ぶりとなるシーズン負け越しも決まったが、2位のDeNAが敗れ、優勝マジックは1桁の9となった。「今日の負けをどう生かすか。やり返したい」と高津監督。今日こそ歴史的な一発を放ち、リーグ連覇に向かうチームの勢いを加速させる。(青森 正宣)

 《今季2度目の2安打以下で零敗》ヤクルトが2安打で零敗。2安打以下の零敗は5月11日の中日戦(●0―2、1安打)以来今季2度目。中日戦の零敗は前記以来今季3度目でカード別では阪神戦と並び最多タイとなった。なお、優勝マジックは対象のDeNAが敗れたため1減ってM9。最短優勝は21日となった。

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2022年9月17日のニュース