3位死守へ阪神・矢野監督に救いのデータ 就任後の過去3年は残り10試合で大幅な勝ち越し

[ 2022年9月14日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―6広島 ( 2022年9月13日    甲子園 )

<神・広>敗戦に肩を落とす矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 クライマックスシリーズ(CS)を懸けた大事な一戦を、チグハグな戦い方で落とした。

 リーグワースト79失策となった守備にも足を引っ張られ、頼みの先発・青柳が沈んだ。4回に先頭に四球を出してピンチを招き、併殺崩れの間に先制点を許した。中野の悪送球が傷口を広げる形になり、この回2失点。1点差に詰め寄った6回は、内野ゴロの間と、二塁打で3点を失った。先頭に二塁打を許した後、四球と原口の野選で走者をためたことが響いた。

 矢野監督は「それでも踏ん張ってほしいというのが今のヤギ(青柳)の立場」と残念がった。右腕は20年からこの日まで9月は11戦勝ちがなく、8敗。勝利数、勝率、防御率の3冠は守ったものの、“魔の9月”の呪縛を解けず、4敗目を喫した。

 攻撃もチグハグ。初回に盗塁死と三振による併殺、3回は青柳の犠打失敗で得点につなげられなかった。指揮官は、ほころびが出た守備を含め、「負けた原因は絶対にある。しっかり見つめ直していくことが終盤に来ても大事なこと」と奮起をうながした。

 ヤクルトが敗れ、この日の優勝の可能性完全消滅は逃れた。とはいえ、14日に敗れれば17年連続でペナントを逃すことが確定する。それは同時に、CS進出が風前のともしびとなることを意味する。4位・広島と5位・巨人とはこれで1差。救いのデータは、矢野監督が指揮を執った過去3年、残り10試合で好成績を収めていること。19年8勝2敗、20年6勝3敗1分け、21年5勝2敗3分けだ。残り9戦。土俵際の強さで3位死守に挑む。(倉世古 洋平)

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2022年9月14日のニュース