広島・佐々岡監督采配ズバリ 左打者7人で難敵・青柳攻略&早め継投策決まった さぁ3位虎と1差

[ 2022年9月14日 04:45 ]

セ・リーグ   広島6―3阪神 ( 2022年9月13日    甲子園 )

<神・広>6回1死二、三塁、羽月の適時二塁打で生還した選手を迎える佐々岡監督(撮影・大森 寛明)
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 広島は13日、3位・阪神との直接対決に6―3で勝ち、1ゲーム差に迫った。佐々岡真司監督(55)の采配が攻守でさえた。先発・九里を5回途中であきらめ、森浦を投入して最少失点で切り抜けると、6回には4番・松山に代走・矢野を送って3点攻撃を演出。最後は守護神・栗林を今季初めて8回途中で起用し、逃げ切った。14日、森下で連勝すれば同率3位で並ぶ。

 絶対に負けられない3位・阪神との直接対決2連戦に先勝した。先発出場の9人に5投手、3野手を効果的に起用した積極的で泥くさい采配。勝負どころで的中させた佐々岡監督は破顔一笑だ。

 「残り10試合は負けられない。選手も分かっていると思う。森浦は良いところで投げさせたい。良い仕事をしてくれているしね」

 先発・九里を5回途中で見切った。初回から毎回安打を許し、3回2死満塁、4回2死一、三塁を抑えてはいたものの、2点リードの5回1死から3連打を浴び、1点差に迫られたところで断。1死一、二塁で後続を凡打に斬った森浦は3勝目に白い歯がのぞく。

 「5回が始まった時点で言われていたので準備はできていた。マウンドに上がったら打者を抑える気持ちでずっと投げている。そこは変わらないです」

 難敵・青柳に対して前回8月30日の対戦と同様、バッテリーを除く7人の左打者を並べたラインアップ。6回には左翼線二塁打で出塁した4番・松山に代走・矢野を送った策が的中する。無死一、二塁で、小園のバントを処理した一塁手・原口が三塁へ送球、これが犠打野選となった。

 無死満塁で、磯村が放った高いバウンドの三ゴロで3点目。なおも1死二、三塁の好機に、8番・二塁で先発した羽月が千金の2点二塁打だ。カウント2―2からの7球目、青柳の外寄り直球を振り抜くと、打球は前進守備の左中間を割った。

 「どの球も強いし、それにクイックがあって、食らいつくしかなかった。次が投手なので三振だけはしないように…と。追加点になって良かったです」

 青柳をKOに追い込む鮮やかな3点攻撃。先立つ4回には2打者連続の併殺崩れが貴重な2点に結び付いた。まさに執念。難敵を攻略した指揮官は、ナインに目を細めながら言葉に力を込める。

 「前回やられたので打撃コーチとスコアラーがしっかり対策を練った。残り9試合、チーム一丸で戦うだけ」

 これで阪神と1ゲーム差に肉薄。4日は虎に今季防御率0・60を誇る森下が先発する。さあ、連勝して一気に3位浮上だ。(江尾 卓也)

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2022年9月14日のニュース