巨人・直江 手術&育成契約乗り越え、待望プロ1勝「本当に感謝の気持ちでいっぱいです」

[ 2022年8月13日 17:44 ]

セ・リーグ   巨人4―1広島 ( 2022年8月13日    東京D )

<巨・広>インタビュー後、帽子をとってファンにあいさつする直江(撮影・河野 光希)
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 巨人の4年目右腕、直江大輔投手(22)が広島戦(東京D)で待望のプロ初勝利をマークした。

 今季初の先発となった6日のヤクルト戦(神宮)は4回まで1安打1失点と好投していたが、まさかの危険球退場により5回途中で降板。そこから中6日となったこの日のマウンドは初回から飛ばし、広島の強力打線を6回3安打6奪三振で零封した。2020年の1軍デビューから通算15試合目登板&8度目の先発。腰のヘルニア手術、育成契約を経てつかんだ待望の1勝となった。

 試合後、記念の勝利球をユニホームの右後ろポケットに大事そうにしまいこんだ直江。初めてのお立ち台では緊張が解けないのか笑顔はなかったが、まずは「ありがとうございまーす!」とスタンドへ向かって元気にあいさつ。続いて「大城さんのリードが最高で、野手の皆さんに助けていただいて、ようやく勝てた1勝だと思います」と好リードで直江を引っ張り、貴重な追加点となる11号ソロも放った女房役・大城や野手への感謝の言葉を続けた。

 「前回もチャンスをいただいたんですけど、あのような結果になってしまったので、今回もチャンスをいただいて、絶対につかみ切るという気持ちで臨みました」という直江。「先のことはあまり考えずに1人1人全力で抑えていこうというピッチングを心がけてました」とし、「ゼロでいけたことが一番良かったです。でも、中継ぎの人に負担をかけてしまったので、今後はもっと長いイニングを投げれるように頑張りたいです」と神妙な顔で続けた。

 手術、育成契約を経てたどりついた勝利。「本当に僕の力ではなくて、監督・コーチ、チームメート、手術してくれた先生だとか、トレーナーさん、両親、家族のサポートがあってここに立てていると思うので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」の言葉には実感がこもる。お立ち台に上がる前には笑顔の原辰徳監督(64)と記念撮影。原監督からは「やっと勝てたな」「両親にもしっかり伝えて」「きょうぐらい指がかかってるといいな」と声をかけてもらったそうで、両親に向けては「自分がどんなに悪くても励ましの言葉だったり、応援し続けてくれたので、きょう何とかこう…結果として勝てたので。形としてはこうなったので、すごくうれしいです」と一言ひとこと言葉をかみ締めるようにマイクを通じて感謝の言葉を伝えた。

 スタンドからは大きな拍手。「やっとここからがスタートだと思うので、もっともっと勝ちを増やせるように頑張っていきますので、今後も応援よろしくお願いします」と最後まで浮かれることなく、真摯(し)な態度で言葉をつむいでいた。

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